・歯の手入れ

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 肺がんのみならず、がん治療と並行して歯の手入れを行うことの大切さは今更いうまでもありません。

 とはいえ、私自身きちんとした歯の手入れを身に着けるまでに、何十年もかかりました。

 いまが完成形かどうかは分かりませんが、一例として参考にしていただけるようにここ数年でやってきたことを書きます。

 

1)定期的に歯科を受診する

 まず、定期的に歯科を受診できるような環境作りです。

 歯科を定期受診する時間を作らなければ話になりません。

 口で言うほど簡単なことではありませんが、私自身何度か挫折を繰り返して、ようやく歯科を定期受診できるようになりました。

 素人が適切に歯のメンテナンスを行うのには限界があります。

 齲歯の発見と治療、智歯(親知らず)の抜去、歯石除去、歯周病の予防、適切なブラッシング指導、適切な歯科衛生用品の情報収集など、歯科を受診しないと前に進まない問題は数えきれません。

 私は初診時に齲歯を20本指摘され、加えて4本の智歯のうち3本が未治療でした。

 歯周病の治療から開始して、齲歯の治療に取りかかり、順次3本の智歯を抜去して、智歯を抜去しないと手が付けられなかった齲歯の治療を改めて行い、ようやく現在に至ります。

 ゆうに3年はかかったかと思いますが、それまで歯の手入れがおざなりだった報いなのでやむを得ません。

 

2)歯の手入れができる環境を整える

 私の実家には洗面台がなく、台所で歯を磨いていました。

 台所で歯を磨くのはお勧めしません。

 やはり、歯を磨くには歯を磨くための環境が必要です。

 洗面台は必須です。

 歯磨きにはいろんな道具が登場します。

 これらを整理整頓しておいておける場所が必要です。

 

3)歯ブラシで歯を磨く

 歯の手入れというと、まず誰もが思いつくのが歯ブラシで歯を磨く、ということです。

 様々な歯ブラシが市販されていますが、私はデンターシステマのD41というモデルを愛用しています。

 ドラッグストアで190円くらいのときに買っています。

 ヘッドが小ぶりで毛の硬さはふつうです。

 智歯を抜去すると、一番奥の歯の側面にも歯ブラシを当てられるようになります。

 以前は一般的な歯磨き粉を使用していたのですが、研磨剤の影響で知覚過敏が起こっている気がしてきたので止めました。

 いまはウェルテックのコンクールジェルコートFを使用しています。

 こちらに代えてから、知覚過敏は随分緩和されました。

 ドラッグストアに行けばたいてい置いてあります。

 税込みで1100円くらいです。

 毛先全体を覆う程度にジェルをつけて、まずざっと全体を磨いて、その後に歯と歯茎の境界部分を小刻みに、歯の表側と裏側に沿って磨いていきます。

 

4)歯間ブラシで歯間を磨く

 以前は2)だけで終わっていたのですが、これでは不十分です。

 齲歯は歯間から進みます。

 誰でも、爪楊枝を使って歯間の食べかすを取ったら気持ちいいですよね。

 歯ブラシを使って歯を磨いた後に、歯間ブラシで歯間の食べかすを取るときも、同じように気持ちいいです。

 こうして歯間の食べかすを取ると、歯ブラシでの歯磨きだけでは物理的に取り除くことができない歯間の食べかす、汚れがあることを否応なしに思い知ります。

 歯間ブラシも様々ありますが、私はデンタルプロという日本製歯間ブラシを愛用しています。

 太さは4-5種類くらいありますが、私はSSを愛用しています。

 10本入りで300-400円くらいです。

 

5)デンタルフロスで歯間ブラシに詰まった食べかすをはじく

 歯間ブラシをつかってもなお、歯と歯の間に挟まった食べかすの一部は取れません。

 磨き作業の仕上げとして、デンタルフロスを使ってこの挟まった食べかすをはじきます。

 私はクリニカアドバンテージなめらかフロスを愛用しています。

 両手の指に巻いて、ひとつひとつ歯間にフロスを入れていきます。

 この作業だけは、1日1回でも事足ります。

 400円前後です。

 

6)洗口液でうがいをする

 洗口液を使う習慣は、つい最近身に着けました。

 モンダミン、GUMなどなどありますが、私はウェルテックのコンクールFを使うことにしました。 

 コンパクトで場所を取らないのが一番の理由です。

 コップに水を入れて、10滴ほど垂らしてかき混ぜて、うがいします。

 簡単ですが、これを始めてから歯周炎を起こす頻度が減ったような気がします。

 ジェルコートFとほぼ同額で、税込み1100円くらいです。

 

 4)、5)、6)は意識的に見につけなければならない習慣ですが、やってみるとそれぞれ効果を実感する瞬間がきっとあるはずです。

 とくに4)、5)については、やったときにとれる食べかすを目の当たりにすると、継続のためのモチベーションにつながります。

 

 こうした歯の手入れを習慣にして、歯科定期受診は1-2ヶ月に1回しています。

 最近ではもっぱら歯石除去のみになりましたが、その歯石除去もほとんどする必要がなくなりつつあるようで、もう少し受診間隔を延ばしてもいいかなあと考えています。