・新型コロナウイルス感染症、第7波の幕は開いたのか

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 3連休。

 春休み。

 卒業式。

 お花見。

 入学。

 就職。

 

 よい季節ですね。

 新型コロナウイルス感染の管理をする者にとっては、どれをとっても感染拡大のリスクにしか見えませんけれども。

 

 2022年に入ってから、私の職場周辺の医療環境は壊滅的な打撃を受けているように見えます。

 近隣では最も救急患者さんを積極的に受け入れるある医療機関では、呼吸器内科の新規紹介受け入れを一次停止して、もう数週間たちますが、正常化の兆しは全く見えません。

 医療機関でのクラスター発生はもはや当たり前になりました。

 ある精神科病院では3ケタもの院内クラスターが発生し、発症者の性質上コロナ受け入れ医療機関に転送するのが困難で、そのまま現地で治療したそうです。

 私の職場には、80代、90代の軽症-中等症相当の新型コロナウイルス感染患者さんが割り当てられてきます。

 約半数は、意思疎通も難しいような方々です。

 苦労しながら、一般診療と並行して日々新型コロナウイルス病棟対応をしていたら、2月の半ばに院内クラスターが発生しました。

 それも、最も患者さんの入れ替わりが多い、要介護度も高い病棟においてです。

 患者さんは4-5人、看護・リハビリスタッフは12-3人が発症し、新規入院受け入れを中止しても絶対的にスタッフが不足し、クラスターが収束するまでの2週間は沈鬱な空気が支配していました。

 その後も散発的に院内全体で入院患者さんやスタッフが新型コロナウイルスに感染しており、予断を許さない状況が続いています。

 先週末から一緒に新型コロナウイルス感染者の入院対応や発熱外来を担っていた同僚が新型コロナウイルスに感染して戦線離脱し、業務負担が2倍強になりました。

 私が倒れるともはや呼吸器内科診療が崩壊しますので、歯を食いしばって耐えています。

 そして今週も病棟で小規模な患者・スタッフの感染事例が発生し、追加対応に追われています。

 

 全国的に、感染者数は増加に転じているようです。

 私は沖縄で発生する患者さんの数を見ながら今後の見通しを立てているのですが、一時期は500人/日を下回っていた新規発生者数、現在は1100人/日を超えています。

 第7波の幕が開いたと考えています。

 

 先日も、他県にお住まいの方が、親族の家を転々と訪問している間に腰が痛くなったとのことで外来にお越しになりました。

 付き添いの方の体調が悪そうだったので新型コロナウイルス抗原検査を行ったところ、陽性。

 検査をせずに無防備に入院させていたらと考えると、背筋が凍ります。