RET融合遺伝子陽性肺がんの義父がセルペルカチニブを飲み始めてから、そろそろ5か月経過します。
起こった変化は、
・過敏反応を合併し、セルペルカチニブを減量、プレドニゾロン内服開始
・過敏反応が改善してからセルペルカチニブ漸増、プレドニゾロン漸減
・食欲が増して、太った
・血圧が高くなった
・体調は悪いなりに、気の赴くままに仕事をしている
・体がむくむことが多くなった
といったところでしょうか。
幸い、過敏反応以外には深刻な副作用に見舞われずに過ごしています。
5月はじめに撮影したCTでは、改善傾向を維持しているようです。
義父の肺がん、組織型は腺がんで、病勢のめやすとしてCEAが参考になるようです。
1年半前の診断時点では250ng/ml程度だったのですが、セルペルカチニブ開始前は800ng/mlくらいまで上昇していました。
その後、セルペルカチニブを開始してからも700-800ng/ml程度で推移していましたが、今月は500ng/ml程度まで低下していたようです。
治療開始からはっきりした改善まで随分と時間差がありました。
病は気からといいますか、体のむくみ、腫瘍マーカーが高い、血圧が高いと、受診前にはあれこれと気をもんでいた義父は、今回CEAが低下していたことを受けて、受診から帰宅後さっそく仕事に出かけて行ったようです。
500ng/mlは決して低い数字ではないですが、以前よりも改善している、というのは確かに安心材料です。
高いままの水準、もしくは増加傾向を維持していると、どうしても不安になります。
治療を担当している立場としては、コントロールできていない病巣が隠れているんじゃないか、全く別の同時多発他臓器がんが隠れているんじゃないかと疑心暗鬼になります。
腫瘍マーカー上昇をきっかけに、積極的に再評価を行い、自覚症状出現前に早期に転移巣を発見して先手を打てた、という経験も少なからずあります。
保険診療として認められる範囲内で、腫瘍マーカーの推移はそつなく見守っていきたいものです。