・がん患者の家族、親族として思うこと

   

 一昨年末から義父、実母が立て続けに進行肺腺がんになりました。

 担当医の先生方の適切なご加療により、ようやくそれぞれに小康状態になったと思ったら。

 今度は母方の叔父が膵がんになりました。

 

 義父や実母は非喫煙者なので、できる限りの支援をしなければという気持ちになります。

 しかし、母方の叔父はそうではありません。

 実母の肺がんが発覚するまでは、母のところに遊びに来ては、同じ食卓でタバコをくゆらせていました。

 実母の診断が確定して治療が始まってからは、流石に面前で喫煙することはなくなりました。

 とはいえ、あくまで面前で喫わなくなったというだけで、喫煙習慣自体は変わっていませんでした。

 

 そして、いよいよ本人の番が来ました。

 喫煙と関連の深い呼吸器系や泌尿器系のがんでこそなかったものの、予後不良の代表格である膵がんです。

 外科手術可能な段階で発見し、現在術前化学療法(ジェムシタビン+S-1)の①コース目の最中です。

 骨髄抑制のピークを迎えており、傾向と対策を話すために実家で会って話したところ・・・。

 その胸ポケットにはタバコがボックスが入っていました。

 母の面前です。

 担当医からは(手術前提でありながらも)禁煙は指示されていないと言います。

 

 本人のライフスタイルだからと言ってしまえばそれまでですが。

 現在進行形で喫煙している人に対して、親身になって健康相談に乗ってあげられるほど、私は人間が出来ていません。

 健康管理上必要最低限のことができていない人に対して、医師として通り一遍の対応はするものの、それ以上のことはできないし、するべきでもないように感じます。