ギリシャで生まれ、スペインでキャリアを積んでいるきれいな先生の講演を伺っていたら、シンガポールからやってきた先生が、
「昨日のプレスリリースで、FLAURAがpositiveになったって聞いたけど、あんたならこれからどうする?」
と質問された。
暑い中、神戸までお越しいただいてありがとうございます。
とても勉強になります。
昨日の今頃は、広東からお越しになった先生が第1世代、第2世代、第3世代のEGFR阻害薬を整理してお話ししてくださったけれど、1日にして適応を考え直さねばならなくなった。
もっとも、薬事承認されるまではまだ時間があるけれど、心の準備を整えておかなければ。
これで、gefitinibとerlotinibの出番は少なくなりそうだ。
osimertinibとdacomitinibが一次治療から使えるようになったら、afatinibの立ち位置も難しくなるだろう。
Tagrisso significantly improves progression-free survival in the Phase III FLAURA trial for lung cancer
27 July 2017
タグリッソは、第III相試験であるFLAURA試験において、EGFR遺伝子変異陽性の局所進行・進行非小細胞肺癌に対する一次治療で、主要評価項目である無増悪生存期間について、標準治療(erlotinibまたはgefitinib)に対して統計学的に有意な、そして臨床的に意味のある延長を達成した。効果・安全性・忍容性についてのプロファイルは、タグリッソ、erlotinib、gefitinibともに既知の内容と変わりなかった。FLAURA試験の評価は現在も継続しており、今後の各種学会で詳細な結果が公表される予定だ。
FLAURA試験は、未治療のEGFR遺伝子変異陽性局所進行・進行非小細胞肺癌患者を対象に、タグリッソ療法と標準療法(erlotinibまたはgefitinib)の効果を比較する、二重盲検無作為化第III相試験であり、30ヶ国から556人の患者が参加した。主要評価項目は無増悪生存期間で、副次評価項目は全生存期間、奏効割合、奏効持続期間、病勢コントロール割合、安全性、健康関連QoLである。