2016-03-01から1ヶ月間の記事一覧

Osimertinibの関連情報

EGFR二次耐性変異T790Mに対する阻害薬、Osimertinib(タグリッソ)が2016年3月28日に製造販売承認を得ました。 要は「お薬として作って、販売していいですよ」という国の許可が出たということです。 ですが、薬の値段はまだ決まっておらず、これから2−3ヶ月…

・nintedanibの行方

毎年年度末から年度初めにかけて、学会地方会や各種の講演会が集中する傾向があります。 たまたまnintedanibのことをうかがう機会が重なったので、忘れないうちにちょっとまとめます。 nintedanibはPDGF-R, FGF-R, VEGF-Rの各ファミリーを阻害するマルチキナ…

atezolimumab

Nivolumab, Pembrolizumabといった抗PD-1抗体が臨床現場で使えるようになりつつある中で、他の免疫チェックポイント阻害薬の報告も続いています。 今日は抗PD-L1抗体、Atezolimumabのお話です。 AtezolimumabはNivolumab, Pembrolizumabとは治療対象が異なり…

FDAがROS1陽性肺癌にクリゾチニブを承認しました。

わが国では、クリゾチニブはALK陽性肺癌に対する分子標的薬の嚆矢として知られており、実地臨床で使われています。 一方で、クリゾチニブはさまざまな分子標的を阻害することが知られており、METやROS1に対する治療効果があるとされています。 米国食品医薬…

経過観察のためのPET検査

リンパ腫では治療経過の観察にPETを使うのが標準とされていますが、同じことを肺がんでするのは好きではありません。 なぜって、値段が高いからです。 私自身は、 ・リンパ節転移や遠隔転移の初期評価のために、どうしてもPETが必要なとき ・手術目的で外科…