2024-01-01から1ヶ月間の記事一覧

・第III相RATIONALE-312試験・・・進展型小細胞肺がんに対するTislelizumab+カルボプラチン+エトポシド併用療法

進展型小細胞肺がんに対する治療といえば、カルボプラチン+エトポシド+抗PD-L1抗体(アテゾリズマブ、デュルバルマブ)が標準治療です。 アテゾリズマブを使う根拠はIMpower133試験、デュルバルマブを使う根拠はCASPIAN試験ですね。 大分での肺がん診療:免…

・第I / II相TRIDENT-1試験・・・ROS1融合遺伝子陽性非小細胞肺がんに対するrepotrectinib

ROS1融合遺伝子陽性非小細胞肺がん。 いまだにお目にかかったことがないのですが、クリゾチニブ、エヌトレクチニブに続く次世代治療薬であるrepotrectinibの有効性について論文化されていました。 ROS1-TKI治療歴なしとありのコホートについて、無増悪生存曲…

・高齢進行がん患者さんご夫妻の老々介護と、周囲からの「温かい励ましに感謝」

常々、医師は現場に立って患者さんに接してナンボの職業だと思っています。 どんなに学会発表や研究会発表を視聴したり、論文を読んだりしてもほとんどの場合、そこには数字や画像しか出てきません。 しかし、実際の診療には患者さんやご家族のいたみ、つら…

・ETER701試験・・・進展型小細胞がんに対するBenmelstobart+Anlotinib+カルボプラチン+エトポシド併用療法の第III相試験

benmelstobartは中国のApollomics/Chia Tai Tianqing Pharmaceutical Groupが権利を有するマウス由来のIgG1κクラスの抗PD-L1抗体なんだそうです。 また、anlotinibは、VEGFR、FGFR、PDGFR、c-kitを阻害するチロシンキナーゼ阻害薬なんだそうで、こちらも調べ…

・第III相INSPIRE試験・・・中国発のALK阻害薬の実力は?

近年、中国発の臨床試験結果が数多く報告されるようになりました。 その多くは、既に実地臨床で使用されている性質の薬品と同様の作用機序の薬品を中国国内で新たに開発し、とても短い開発期間で第III相試験結果公表までつなげていく、という内容です。 本当…

・第III相APPLE試験・・・ABCPem療法はABCPac療法のようには行かず

本ブログでは、幾度か進行非小細胞肺がん患者さんに対するアテゾリズマブ+ベバシズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル併用療法、いわゆるABCP療法について触れました。 oitahaiganpractice.hatenablog.com oitahaiganpractice.hatenablog.com oitahaigan…