2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

・EGFR遺伝子変異陽性肺がん、耐性化後の個別相談事例から

肺がん患者さんの個別相談において、圧倒的多数を占めるのがEGFR遺伝子変異陽性の進行・再発非小細胞肺がんです。 正直なところ、ここまで相談が偏るとは思っていませんでした。 EGFR遺伝子変異をはじめとするドライバー遺伝子変異陽性肺がんでは、分子標的…

・50%糖液を用いた難治性気胸に対する胸膜癒着術・・・一筋縄ではいきません

「社会にも研究にも、いわゆる「流れ」というものがあって、その流れにはいつも目を配っておかないといけないよ」 とは、私に肺がんの病理学を手ほどきしてくださった恩師が、私にたくさん授けてくださった至言のひとつです。 その当時、術後補助療法の有効…

・NEOSTAR試験 第2章・・・術前イピリムマブ+ニボルマブ+プラチナ併用化学療法

筍が旬を迎えていますね。 私はいつも頂いてばかりなのですが、竹林へ筍狩りに行かれる方のお話を伺うと、毎年毎年イノシシやモグラとの争奪戦なのだとか。 以前、切除可能非小細胞肺がんに対する術前ニボルマブ+イピリムマブ併用療法の有効性を検証したNEO…

・子宮内膜がん(子宮体がん)がん薬物療法の進歩

現在、子宮内膜がん(子宮体がん)終末期の入院患者さんを担当しています。 子宮・膀胱・直腸が互いに交通(穿通)してしまい、感染によるものかがんの浸潤によるものか判然としない痛みにさいなまれていらっしゃいます。 かかりつけの産婦人科の先生への定…

・デュルバルマブ+トレメリムマブ+プラチナ併用化学療法はどんな患者に使うべきか

2022年12月28日付で、進行・再発非小細胞肺がんに対する治療として厚生労働省の適応承認を受けたデュルバルマブ+トレメリムマブ+プラチナ併用化学療法。 プラチナ併用化学療法は二剤併用なので、とどのつまり四剤併用のがん薬物療法です。 本治療の有効性…