2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

米国での定位体幹部放射線照射成績

現在私が勤務している病院では、合併症を多数抱えた超高齢者が次々に入院してくる。 ときどき70歳代の患者さんを担当すると、「若い」と感じる。 昨日も胸部多発浸潤影で相談された患者が91歳で、気管支鏡での精密検査をすべきかどうか、心底悩んでいる。 実…

進行非小細胞肺癌に対するニボルマブ単剤初回治療

第III相試験で優越性が否定されてしまった(http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e863977.html)今となっては後の祭りだが、2015年に発表されたニボルマブ単剤の進行非小細胞肺癌初回治療の第I相試験結果が論文化された。そうは言いながらも改めて結果…

ニボルマブ+プラチナ+α併用化学療法

2014年の米国臨床腫瘍学会や欧州臨床腫瘍学会で報告された、進行非小細胞肺癌初回治療におけるニボルマブの第I相試験の結果が論文化された。 既に臨床導入されている二次治療でのニボルマブ単剤療法とは異なり、3週間に1回の投与を継続する、という治療スケ…

全脳照射はなくてもいい?

2016年9月5日、下記の報告が欧州呼吸器学会の年次集会で発表され、同時にLancet誌に掲載された。 非小細胞肺癌に合併した脳転移に対する全脳照射は広く普及しているものの、エビデンスは乏しい。全脳照射に関するランダム化比較試験は、1971年に論文化された…

ザーコリの適応疾患として「ROS1陽性肺癌」を追加申請

2016年8月31日付で、ファイザー社はザーコリの適応疾患として「ROS1陽性肺癌」を追加する申請を行ったようです。 以下のプレスリリースに詳細が記載されています。 http://www.pfizer.co.jp/pfizer/company/press/2016/2016_08_31.html 問題は、ROS1陽性肺癌…

Atezolizumabもやってきた

2016年8月31日付で、Genentech社のAtezolizumabに関するプレスリリースがあった模様です。 プラチナ併用化学療法後に病勢進行に至った非小細胞肺癌の患者さんを対象に、タキソテールとの比較第III相試験で全生存期間を有意に改善したということですから、位…