2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

プラチナ併用化学療法後、次治療としてのペンブロリズマブ+ドセタキセル併用療法(EGFR遺伝子変異陽性者を含む)

免疫チェックポイント阻害薬がほぼ一次治療で使われるようになった今になって、二次治療での話かよ、と高を括っていた。 EGFR遺伝子変異陽性の患者からの相談に答えていて、ふと思いなおした。 EGFR遺伝子変異陽性で、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬による治療…

・免疫チェックポイント阻害薬による術前免疫療法

ときどき思い立って、データベースを使って肺がん患者さんの過去を遡り、気づきを探すことにしています。 5年間以上の長期生存を達成した患者さんの臨床経過はとくに参考になります。 こうした作業は、学会発表で経過をまとめる医師がときどき行う程度で、実…

・終末期ケアとCoVID-19緊急事態宣言のせめぎあい

がんの種類を問わず、社会復帰を目指したリハビリテーションを希望する患者さん、あるいは住み慣れた地域での終末期医療を希望する患者さんは、できるだけ受け入れるように努力しています。 今日は、婦人科がんの患者さん受け入れについて、県外の医療機関か…

・TepotinibがMET exon 14 skipping mutation陽性の非小細胞肺がんに対する承認を取得

METエクソン14スキップ変異。 この遺伝子医変異を持つ患者さんに対しては、クリゾチニブが最初に承認されると思っていましたが、Tepotinibが先陣を切りました。 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e968768.html https://kyodonewsprwire.jp/release…

術後補助化学療法にもオシメルチニブ・・・ADAURA試験、「顕著な有効性」を示す

EGFR遺伝子変異陽性の肺がん患者に対する術後補助化学療法、この分野ではLast Frontierといっていいだろう。 何度か記事として取り扱っている。 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e833715.html http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e900761…

リキッドバイオプシーの回数制限緩和

2年ごとの診療報酬改定、個人レベルで細部を確認するのは難しい。 日経メディカルの記事を読んでいたら、こんな内容が記されていた。 引用する。 <リキッドバイオプシーを用いた肺癌のEGFR遺伝子検査が3回まで可能に> 2020/03/30 ・2020年度の診療報酬改定…

気管支鏡検査制限

いよいよ気管支鏡検査を制限しようという議論が真実味を持って語られ始めた。 すでに、急を要しない気管支鏡検査はできるだけ行わない、あるいは先延ばしにする流れになっている。 これだけ感染経路不明の患者が増えると、気管支鏡の対象となる患者がたまた…

・EGFR遺伝子変異陽性、中枢神経系や髄膜癌腫症合併患者のためのオシメルチニブ

随分長い題名になってしまいました。 他のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬と比較して、オシメルチニブが中枢神経系の病変に対して効果が高いのはよく知られているところです。 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e882512.html http://oitahaiganpractic…

脳転移、髄膜癌腫症とペンブロリズマブ

様々ある肺がんの合併症の中でも、厄介極まりないものに髄膜癌腫症(がん性髄膜炎)がある。 何度煮え湯を飲まされたことか。 髄膜癌腫症を発症すると、進行性の神経症状のために一気にPSが低下し、がん薬物療法の継続が困難となってしまう。 脳転移ならば、…

・小細胞肺がん二次治療としてのアムルビシン単剤療法の効果

ひとつ前の記事で、Lubrinectedinのことを書いていて、そういえば小細胞肺がん二次治療におけるアムルビシンのことをまとめていなかったなと気が付きました。 肺がん診療ガイドラインを眺めて、我が国のアムルビシン療法の背景になっている論文の要約をまと…

小細胞肺癌二次治療におけるLurbinectedin

ASCO 2019で報告されていたLurbinectedinの第2相試験、論文化されていた。 今回は単剤としての治療効果の報告だが、何故か現在進行中の第3相試験は、ドキソルビシンとの併用療法としての効果を検証するものらしい。 ドキソルビシンにこだわるところが、いか…

「病院はホテルじゃない」から、「ホテルは病院じゃない」へ

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、7都府県に限定された形ではあるが、近々に緊急事態宣言が発出される見通しとなった。 2020/04/07に発出、2020/04/08に発効する見通しとのこと。 これを受けて、直ちに小池都知事は、発効後に緊急事態措置を開始すると…

新型コロナウイルス感染症対策として、サージカルマスクは有効なのか?

2020/04/04の記事では、非感染性(論文では、塩化ナトリウムを含む微粒子と記載されていた)の人工微粒子をどの程度マスクが遮断できるかということで、ガーゼマスクは97%、医療用マスク(サージカルマスク)でさえも44%の人工微粒子を透過させてしまうと記…

新型コロナウイルス感染症対策として、ガーゼマスクは有効なのか?

最近突如として始まった、各大臣のマスク着用が話題になっている。 中でも、安倍首相が率先して使用しているガーゼマスクは、一部で失笑を買っている。 アベノミクスにあやかって、アベノマスクという用語まで出てきているようだ。 以下の論文を見る限り、吸…