2019-04-01から1ヶ月間の記事一覧

PROCLAIM試験 シスプラチン+ペメトレキセド併用化学放射線療法は「あり」か?

前回の記事で、MS58発表後の質疑応答で取り上げられたPROCLAIM試験。 改めて見てみると、試験自体は早期無効中止となっている。 「これ以上臨床試験を続けても、患者にとっての利益にならないので、途中で切り上げましょう」 ということで早期無効中止となっ…

2019年 第59回日本呼吸器学会備忘録その4 デュルバルマブが使える患者は?

2019年 第59回日本呼吸器学会備忘録 以前、ベバシズマブが登場したときにもこんな話題があった。 薬が使えるようになったのはいいけれど、果たしてどのくらいの患者が治療対象となるのか。 今回は、局所進行非小細胞肺癌に対してプラチナ併用化学放射線療法…

2019年 第59回日本呼吸器学会備忘録その3 EGFR阻害薬再投与の是非

2019年 第59回日本呼吸器学会備忘録 日本全国津々浦々、それぞれの地方で肺がんの臨床研究グループが活動している。 中部・東海地方は、基礎研究、薬物療法、内視鏡検査・治療の臨床と研究に長けているイメージ。 今回の学会に参加して初めて知ったのだが、…

子宮頸がんとPembrolizumab

本ブログの趣旨とは異なるが、最近GOPC-ROS1融合遺伝子陽性の子宮頸部混合型小細胞癌(この病名記載が適切かどうかはわからないけれど)の患者さんから相談を受けた。 どんな治療が可能性として挙げられるか、とのこと。 小細胞癌に対する化学療法は術後補助…

2019年 第59回日本呼吸器学会備忘録その2

2019年 第59回日本呼吸器学会備忘録 初回EGFR-TKI治療後、再生検をして、結果がどうだったかという後方視的検討・・・。 やむを得ないことだが、FLAURA試験の結果を受けて、ほとんどの臨床医がEGFR遺伝子変異陽性肺がんの初回治療としてオシメルチニブを選ん…

ROS1陽性非小細胞肺癌に対するEntrectinib

entrectinibとROS1について。 entrectinibが標的としているROS1, TRKsはいずれも出現頻度の低い遺伝子異常だ。 そのため、一般社会へのインパクトは弱いかもしれないが、こうした遺伝子異常をもつがんに苦しめられている方にとっては、まさに福音といってよ…

2019年 第59回日本呼吸器学会備忘録その1

2019年 第59回日本呼吸器学会備忘録 〇 MS46:実臨床においてオシメルチニブを投与された147人の検討 ・2008年1月から2017年8月の期間内に、中部・東海地方の11施設で調査を実施 ・二次治療でオシメルチニブの投与を受けた患者が対象 ・初回治療で使用したEG…

NEJ009 gefitinib±CBDCA+PEM followed by osimertinib

最近、NEJ009試験のその後について触れた。 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e954088.html ESMO2018発表時ポスターのレプリカが手に入ったので見てみたが、これは共有した方が良さそうだと考えた。 https://cslide.ctimeetingtech.com/esmo2018/a…