2018-08-01から1ヶ月間の記事一覧

局所進行非小細胞肺癌に対する予防的全脳照射

予防的全脳照射というコンセプトは繰り返し取り上げられるものの、その対象はというと、今のところ我が国では限局型小細胞肺がんに対して放射線化学療法を行い、一定程度以上の治療効果が得られた患者さんに限られる。 過去の臨床試験を見ると、我が国と海外…

がん薬物療法専門医試験の病歴要約査読と面接官依頼

日本臨床腫瘍学会のがん薬物療法専門医・指導医になると、今度は評価者として試験に関わる機会がある。 新しく専門医試験を受けようという受験者の病歴要約査読と口頭試問の面接官の業務だ。 これまでに病歴要約査読を何度か引き受けたが、最後に引き受けた…

コメントと個別相談

「大分での肺がん診療」という、ちょっとマニアックなブログ。 そもそもコンセプトからして一般的ではない。 絶対に万人向けではない。 肺がんの患者さん、ご家族以外には、全く役に立たない。 それだけに、一面ではとてもデリケートな側面を併せ持っている…

FDAがニボルマブを進展型肺小細胞がんの三次治療以降に承認

FDAが進展型肺小細胞がんの三次治療以降にニボルマブを承認した。 他に治療選択肢がないので悪い話ではないと思うが、承認の根拠としてはやや弱い気がする。 FDA Approves Nivolumab for Certain Patients With Previously Treated Small Cell Lung Cancer B…

プラチナ+ペメトレキセド+ペンブロリズマブによる初回治療、FDAが通常承認

当面は、本治療が進行非扁平・非小細胞肺がんの一次治療の真打か。 どうやって医療費を賄う? 併用療法をしてもしなくても治療成績が変わらない人をどうやって抽出する? PD-L1≧50%なら化学療法併用不要、それ以外は要併用、と判断していいのだろうか? FDA …

オシメルチニブ、一次治療承認・・・再生検はもうお払い箱なのか?

Best of ASCO 2018に参加して以降、この記事を書くタイミングをはかって、ずっと沈黙していた。 2018年7月31日付で、cobas ver.2を用いた組織・血漿EGFR遺伝子変異検査が承認された。 https://www.roche-diagnostics.jp/news/18/08/17.html 2018年8月21日付…