FDAがニボルマブを進展型肺小細胞がんの三次治療以降に承認

 FDAが進展型肺小細胞がんの三次治療以降にニボルマブを承認した。

 他に治療選択肢がないので悪い話ではないと思うが、承認の根拠としてはやや弱い気がする。

 

FDA Approves Nivolumab for Certain Patients With Previously Treated Small Cell Lung Cancer

By The ASCO Post

Posted: 8/17/2018 12:16:45 PM

Last Updated: 8/17/2018 12:16:45 PM

 2018/08/17、米国食品医薬品局はプラチナ併用化学療法と、それ以外の少なくとも1レジメンの治療後に進行した進行小細胞肺癌の患者に対するニボルマブの投与を承認した。これは、現在も進行中の第I / II相試験であるCheckMate-032試験の小細胞癌患者コホート(プラチナ併用化学療法後に病勢進行となった患者が対象)において、ニボルマブ単剤治療群の評価に基づいている。

 プラチナ併用化学療法とそれ以外の少なくとも1レジメンの治療を受け、その後にニボルマブ単剤治療を受けた進行小細胞肺癌患者109人において、奏効割合は12%(13 / 109, 95%信頼区間は6.5-19.5%)で、PD-L1発現状態との相関は見られなかった。12人は部分奏効、1人は完全奏効だった。これらの患者において、奏効持続期間中央値は17.9ヶ月(95%信頼区間は7.9-42.1ヶ月、範囲は3.0-42.1ヶ月)だった。

 ニボルマブは患者全体のうち10%で投与を中止され、25%の患者で有害事象のため1回の投与を中止されていた。重篤な有害事象は全体の45%に認められた。今回の臨床試験では、ニボルマブ240mg / 回、2週間ごと投与を病勢進行もしくは忍容不能の有害事象が出現するまで継続することとしていた。

 最も頻度が高かった重篤な有害事象は肺炎、呼吸困難、肺臓炎、胸水、脱水だった。それ以外の軽度の有害事象には、疲労感(45%)、食欲不振(27%)、筋肉痛(25%)、呼吸困難(22%)、嘔気(22%)、下痢(21%)、便秘(20%)、咳(20%)が含まれていた。