2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

合併症のコントロールとがん薬物療法

当たり前のことなのだが、がん薬物療法はできるだけ体調を整えた上で臨みたい。 肺気腫を合併していて呼吸状態が悪いなら、肺気腫の治療を加えてから。 症状を伴う脳転移があるのなら、脳転移の治療を行ってから(ドライバー遺伝子変異があればこの限りでは…

KEYNOTE-604 やっぱり「アリ」だろうか・・・

以前、進展型肺小細胞がんに対するプラチナ製剤+エトポシド+ペンブロリズマブ併用療法について検証したKEYNOTE-604試験のことについて書いた。 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e969016.html http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e97474…

ペンブロリズマブ、6週間隔投与可能に

ペンブロリズマブの添付文書が今月改訂され、癌腫を問わず、6週間隔投与ができるようになったらしい。 これまでは3週間間隔で200mg点滴だった。 これからは6週間間隔で400mgでもいいのだとか。 https://www.msdconnect.jp/static/mcijapan/images/pi_keytrud…

・ALK陽性肺がんとEnsartinib

ALK陽性肺がんに対する新規治療薬、Ensartinib。 さて、アレクチニブやローラチニブよりもEnsartinibを優先的に使用する機会が、我が国であるでしょうか。 PHASE III RANDOMIZED STUDY OF ENSARTINIB VS CRIZOTINIB IN ANAPLASTIC LYMPHOMA KINASE (ALK) POS…

Sintilimab

中国の製薬会社、Innovent Biologicsとイーライリリーが共同で開発した抗PD-1阻害薬、Sintilimabが、非扁平上皮非小細胞肺がんに対する一次治療として、プラチナ+ペメトレキセド併用化学療法への上乗せで有意に無増悪生存期間を延長したとのこと。 我が国の…

「Class IIIB」を異なる立場で見てみると

我々気管支鏡診断に携わる者は、細胞診で「class IIIB」という結果が返ってくるとどうにもやりきれない気分になる。 ・そもそも、class IIIB-IVって、IIIBとIVのどっちなのよ ・adenocarcinomaが否定できないって、どの位否定できないってニュアンスでいって…