2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

KEYNOTE-189再掲−Game Changer−

KEYNOTE-189の結果が論文化されていたので読んでみた。 何分、初回の中間解析で有効中止となってしまったものだから、生存解析の結果はまだまだ未成熟と言わざるを得ない。 とはいえ、分子標的治療でもないのに、全生存期間の解析で、しかもドライバー遺伝子…

アテゾリズマブ、使用可能に

2018年4月18日、抗PD-L1抗体としては初めて、アテゾリズマブが使用可能になった。 進行非小細胞肺がん患者を対象に、PD-L1の発現状態によらず、二次療法以降で使用可能となった。 これで二次治療で使える免疫チェックポイント阻害薬は3種類が犇くことになっ…

ニボルマブによる術前治療

免疫チェックポイント阻害薬による術後療法の臨床試験は身近なところでも進められている。 しかし、術前治療については見たことがない。 治療というより、基礎研究の手法として、研究者にとっては興味深いところだろう。 術前に腫瘍組織と血液を採取して、薬…

KEYNOTE-042・・・The bar is dropping.

KEYOTE-024も十分インパクトがあった。 実際、標準治療が変わってしまった。 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e914135.html しかし、このKEYNOTE-042はさらにインパクトが大きい。 The bar has been dropping. TPS≧50%は結構高いハードルだった気…

オシメルチニブ、いよいよ一次治療として承認へ

以下の通り、アメリカではオシメルチニブの一次治療使用が認められた。 こうなってしまうと、再生検の結果に一喜一憂しているのが馬鹿馬鹿しくなってしまう。 もちろん、初回治療は第一世代薬で、耐性化したら再生検して、T790M陽性だったらオシメルチニブに…

免疫細胞療法と骨髄抑制

海外へ家族旅行に行っていた患者さんが、無事に帰ってきた。 渾身の英文紹介状は出番がなかったようだが、何よりだ。 海外に行く前後で、免疫細胞療法を受けてきたとのこと。 関連性は不明だが、旅行出発前に比べて血小板が1/5まで低下し、10万/μLを下回って…

ROS1耐性変異

ROS1融合遺伝子陽性肺がん、調べられるようになったものの、そうそう簡単には見つからない。 これまでのところ、身の回りで見つかったのは1件のみ。 分子標的薬の治療選択としては、クリゾチニブ一択。 先日、コメント欄でROS1陽性肺がん患者さんから相談を…

新年度

診療に忙殺されている間に、いつの間にか4月になっていた。 すっかり記事の更新がおろそかになってしまった。 今日のNew England Journal of Medicineには、腎細胞がんに対してNivolumab+Ipilimumab併用療法がsunitinib療法を全生存期間で凌駕したという報告…