診療に忙殺されている間に、いつの間にか4月になっていた。
すっかり記事の更新がおろそかになってしまった。
今日のNew England Journal of Medicineには、腎細胞がんに対してNivolumab+Ipilimumab併用療法がsunitinib療法を全生存期間で凌駕したという報告が載っていた。
http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1712126?query=featured_home
がんセンターの早朝抄読会でsunitinib、sorafenibの話がsensationalに取り上げられてちょうど10年。
まさに10年ひと昔という感がある。
小細胞がんに対する放射線化学療法後に放射線肺臓炎と脊椎圧迫骨折を来して、リハビリ入院中の患者さん。
脳腫瘍(膠芽腫)の術後リハビリのために入院中の患者さん。
脳腫瘍(海綿状血管腫)の術後リハビリのために入院中の患者さん。
COPD、前立腺癌、膀胱癌、尿路感染による敗血症の治療後、リハビリ入院をしている患者さん。
肺がんに対して2nd line Pembrolizumabを継続している患者さん。
脊椎腫瘍術後、大腸癌術後で、今回は慢性硬膜下血腫の術後および大動脈解離のリハビリで入院中の患者さん。
頚椎多発骨折術後のリハビリ目的で入院して、貧血の精査により進行胃がんが見つかった寝たきりの患者さん。
肺がん術後、COPD合併、肺炎治療後のリハビリ目的で入院中の認知症の患者さん。
頭部外傷による脳出血後遺症で全介助状態にあり、たまたま肺がんが見つかって癌性リンパ管症を併発している患者さん。
・・・別に一般腫瘍内科医として勤務しているわけじゃないんだけど、リハビリ目的で入院してきた患者さんが中心なのに、これだけ(悪性)腫瘍の病歴を抱えた方々が集まっている。
悪性腫瘍を合併しているというだけで、他の病院から受け入れ拒否をされた患者さんも複数含まれている。
今回はあえて触れないが、認知症があって、PS3以上で、精査・治療の対象とならないがん患者さんが、私のもとにはかなりやってくる。
医療費の問題も絡んでくるとはいえ、こうした患者さんたちも治療の恩恵が受けられる日が来るといいのだが。
もう一つ困ったことがある。
上記の患者さんの中には、新年度になって担当医が異動して、リハビリ終了・退院後の診療態勢が定まっていない人もいる。
進行がん患者さんの長生き期間が延びるとともに、主治医の異動リスクも一つの懸案事項になりつつあるのではないだろうか。