2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

PD-L1評価のため再生検したものの・・・

原発性肺腺癌と診断したものの、PD-L1検索では「評価不能」と判定された患者さん、本人と家族の希望で3月14日に再生検を行った。 まだ初回治療も行っていない、確定診断済みの患者さんに、PD-L1再評価のためだけに再生検をしたのは、生まれて初めてだ。 それ…

画像診断(所見)見落とし つづき

先日標記の話題を取り上げたが、日経メディカルに詳報が掲載されていた。 日経新聞よりも詳しく記載されており、これによると直接死因は肺がんではなく肝硬変ではないかと考えたくなるが、だからといって見落としの事実が正当化されるわけではない。 新聞記…

画像診断(所見)見落とし

この記事にあるような火種は、日常診療のいたるところに潜んでいる。 ここで触れられている「画像診断書」は、正しくは放射線診断医が作成する「画像診断結果報告書」のことだと思われるが、この書類が出来上がるのは、場合によっては検査翌日以降になること…

脂質異常症の薬と小細胞癌

もう10年も前のことになるが、術後補助治療として血小板凝集を抑制する薬を使うと再発が抑えられるのではないか、試しにレトロスペクティブな検討をして、アスピリン製剤を服用している人といない人を比べてみようかと考えたことがある。 アスピリンは虚血性…

Durvalumabの第II相試験−ATLANTIC study

Osimertinibとの併用療法で高頻度に間質性肺炎が出現したDurvalumab。 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e852243.html 単剤としての治療成績が報告されていた。 主要評価項目が奏効割合なのでこの内容でも成り立つのかも知れないが、PD-L1高発現群…