2016-05-01から1ヶ月間の記事一覧

タグリッソ、本日発売

タグリッソ、本日発売、とのことです。

EGFR遺伝子変異陽性、胸水貯留で再燃、どうする?

以前当院を2nd opinionで受診された患者さんから、久し振りに連絡がありました。 60代女性、EGFR遺伝子変異陽性(Exon 19欠失変異)、胸水貯留あり。 イレッサ、タルセバ、ジオトリフを使い継いできた方ですが、最近胸水貯留が目立つようになり、胸水穿刺を…

DurvalumabとGefitinibの併用療法(ELCC2016)

DurvalumabとGefitinibの併用療法に関する初期の報告がELCC2016で成されたようです。 わずか20人の治療経過に関する報告ですが、奏効割合は80%程度、病勢コントロール割合はほぼ100%と有望です。 これからさらに患者数を増やして検証作業がされるようです。…

OsimertinibとCeritinib、薬価収載完了

2016年5月18日にOsimertinibとCeritinibが薬価収載された模様です。 http://オンコロジー.com/news/160518k01 Osimertinibは1日あたり23932.6円→月間717978円、年間8735339円 Ceritinibは1日あたり31485円→月間944550円、年間11492025円 の薬代です。

分子標的発現状態の時間的・空間的多様性(ELCC2016)

かなり専門的な話になりますが、"temporal heterogeneity"というのは特発性肺線維症における組織所見・HRCT所見を示す用語でした。 昨今はこの"heterogeneity"が肺がんの領域にも輸入され、原発巣と転移巣における腫瘍性状の多様性を表現する用語になってい…

一次治療、二次治療でのOsimertinib(ELCC2016)

ELCC2016で、Osimertinibの一次治療、二次治療におけるupdate dataが報告されていました。 ただし、それぞれ第I相試験、第II相試験の結果に過ぎないですし、一次治療の報告に至っては無増悪生存期間中央値の報告結果が追跡期間中央値よりも短いので、本来は…

ニボルマブと経済

よく取りざたされる免疫チェックポイント阻害薬と医療費の問題ですが、「週間医学界新聞」の第3165号(2016年3月7日)に対談が掲載されています。 免疫チェックポイント阻害薬の臨床的特徴と問題点、さらには医療費との関連を考える上で何が問題なのか、よく…

rociletinibの治療開発中止・・・

Osimertinibと同時にNew England Journal of Medicine誌を飾ったもうひとつの第3世代EGFR阻害薬、Rociletinibが、ひっそりと退場することになりました。 薬効もさることながら、2nd biopsyとliquid biopsyの在り方について非常に示唆に富む結果を提供してく…

欧州から見たエルロチニブ+ベバシツマブ併用療法

本ブログではときどき、EGFR遺伝子変異陽性患者さんに対するEGFR-TKI+抗VEGF抗体併用療法について触れてきました。 よく知られているのはエルロチニブ+ベバシツマブの併用効果を検証した国内第II相試験であるJO25567試験です。 論文化後に記載した過去のブ…