2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

・CALGB140503試験・・・IA期非小細胞肺がんに対する区域切除 / 部分切除と肺葉切除

病巣最大径が2cm以下でその充実性成分が全体の50%超、所属リンパ節転移を伴わない早期肺がんに対し、肺葉切除術に対してより切除範囲の少ない区域切除術の治療成績(無再発生存期間)が劣らないことを示したJCOG0802試験について、2022年の初めに紹介しまし…

・CheckMate153試験再び・・・途中でやめられません

既治療非小細胞肺がんに対するニボルマブの継続投与と1年間期間限定投与を比較する第IIIb / IV相試験のCheckMate153試験について紹介します。 Continuous Versus 1-Year Fixed-Duration Nivolumab in Previously Treated Advanced Non–Small-Cell Lung Cance…

・病名、病状未告知での肺がん治療は許されるのか

いま、90代後半の進行肺がん患者さんを担当しています。 EGFR遺伝子変異陽性(エクソン19欠失変異)、がん性胸水を伴っています。 PSは3相当、一定の理解力はあり、日常会話は普通にこなせます。 さて、どうしたものか。 この患者さんとはまた別件で、他の診…

・最近の出来事あれこれ

最近、いろいろあって疲れました。 ここでちょっと吐き出して頭をリフレッシュします。 ・50代女性 健康診断で胸部異常陰影を指摘されたとのことで受診されました。 CTを撮影して精査したところ、小さいものの画像所見から明らかに原発性肺腺がんです。 外科…

・限局型肺小細胞がんとデュルバルマブ同時併用化学放射線療法・・・韓国、ドイツにおける第II相試験

前回までの記事で見てきた通り、限局型肺小細胞がんの治療開発は停滞気味です。 一方、進展型肺小細胞がんには、アテゾリズマブやデュルバルマブといった抗PD-L1抗体に分類される免疫チェックポイント阻害薬をカルボプラチン+エトポシド併用療法と一緒に使…

・限局性肺小細胞がんに加速過分割照射はまだ必要か?

前回の記事では、限局型肺小細胞がんに対するシスプラチン・エトポシド併用療法+同時併用加速過分割胸部放射線照射に関するエビデンスをおさらいしました。 それを踏まえての、今回の報告です。 限局型肺小細胞がんに対してシスプラチン・エトポシド併用療…