2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

・肺がんCT検診の比較試験:JECS Study

先日、勤め先に標記臨床試験の事務局から資料が届きました。 参加施設に名を連ねませんか、とのことです。 以下のリンクに詳しい情報が記載されていました。 http://jecs-study.jp/list.html 開始されたのは2010年とのことなので、もう10年以上にわたって継…

・脳転移を有する患者集団に対しても、免疫チェックポイント阻害薬は有効なのか

ドライバー遺伝子変異を有する非小細胞肺がん患者は、脳転移を合併しやすい一方、対応する分子標的薬が脳転移巣にも有効なことが多いです。 分子標的薬は一般に小分子化合物であるがゆえに、脳血液関門を越えて効果を及ぼしやすいということか、あるいは開発…

・タルクは噴霧するのがいいのか、懸濁液を注入するのがいいのか

がんによる悪性胸水貯留患者さんに対し、しばしば行われる胸膜癒着術。 胸膜癒着術に使用される薬は様々ありますが、この使用法に特化した薬としてタルク末があります。 本来は胸腔鏡下にパウダーとして肺表面へ散布するのが正しい方法であると、呼吸器内視…

・CheckMate-227試験 4年追跡後

以下のごとく、進行非小細胞肺がんに対するニボルマブ+イピリムマブ併用療法の意義を検討したCheckMate-227試験については、幾度となく取り上げてきました。 いまだに試験デザインについては眉唾ものと思っていますが、そうはいっても私の母が実際に受けた…

・悪性胸水に対しOK-432(ピシバニール)を用いた胸膜癒着術

一時期、終日臥床状態、意思疎通ほぼ不能の患者のがん性胸膜炎制御に忙殺されていました。 毎日1000-1500mlの胸水が出続けるので、週末返上で頑張って管理しました。 胸水の処理だけならまだしもなのですが、そのせいで脱水傾向は強まるし、電解質バランスは…

・放射線治療を前処置とした免疫チェックポイント阻害薬

表題のテーマについて、しばし物思いにふけっていました。 忘れないうちに書き残しておきます。 妄想に基づいた独り言なので、気にしないでください。 ・姑息的放射線照射による遠隔腫瘍縮小(アブスコパル)効果と免疫チェックポイント阻害薬 その1 →http:…

・悪性胸膜中皮腫とニボルマブ+イピリムマブ併用療法

どんなテーマで記事を書こうか考えるときに、きっかけはいくつかあります。 各種学会の話題を物色しているとき然り。 報道記事に触れたとき然り。 そして、もっともモチベーションを揺さぶられるのは、仕事でテーマに遭遇したときです。 そういった意味で、…

・セルペルカチニブの添付文書

製造販売承認は得られたものの、まだ薬価収載には至っていないセルペルカチニブですが、添付文書は参照できる状態になっていました。 参考までに。 https://www.lillymedical.jp/ja-jp/answers/144696

・第4世代ALK阻害薬・・・TPX-0131とNVL-655

ALK肺がんの領域でなにか新しい話題がないかと思ってい調べたところ、今回紹介する総説に遭遇しました。 これまで文献を読んだときは、漫然と要約を書き下していましたが、総説だとそうはいきません。 迷った挙句、将来読み返したときに参考になるように、自…