2017-11-01から1ヶ月間の記事一覧

・ALEX試験のアジア人サブグループ解析

あまり我が国の実臨床に影響を与えるデータとは思いませんが、参考までに。 欧州臨床腫瘍学会 in アジア2017 アジア人のALK陽性非小細胞肺がん患者において、アレクチニブはクリゾチニブより有効 By The ASCO Post Posted: 11/20/2017 10:51:43 AM Last Upda…

・がんリハビリテーションの実践

日本呼吸ケア・リハビリテーション学会に続いて、大分県病院学会に参加しました。 これらの学会は医療に関わる様々な職種のスタッフが参加するもので、公的医療機関に勤めているときは参加する機会がありませんでした。 それだけに、いざ参加してみると新た…

・抗がん薬治療中は刺身を食べてはいけないのか

小児がんのため、10歳で亡くなった患者さんの作品です。 ある生命保険会社主催の展覧会に出品されていたもののようです。 数年前から、肺がん関連の学会・講演会でときおり引き合いに出されるようになりました。 なぜこうした作品が取り上げられるのかという…

・進行期肺がん患者に対する呼吸リハビリテーション

学会備忘録です。 確定診断時点のPSが2よりも悪く、がん薬物療法の治療対象になりにくい患者さんを、治療開始前のリハビリでPS 0-1に出来たら、それはとても意義があることだと思います。 ただし、がん診療連携拠点病院のがん専門外来やリハビリ部門に、そう…

・CheckMate-153試験:ニボルマブは途中でやめられない?

非小細胞肺がんの薬物療法にかかる費用が高騰しているのは、次々に出てくる高額な薬のせいだ、とよく言われます。 確かにその通りです。 あちこちで論じられているので、いまさら言うまでもありません。 また、薬の単価だけではなくて、治療期間も長くなる傾…

ALEXと脳転移

J-ALEX試験とALEX試験については、以前の記事にまとめた。 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e902483.html ALEX studyにおいて、治療開始時点で脳転移のあった人、なかった人それぞれの解析が行われ、ESMO2017で発表されていた様子。 あってもなく…

CheckMate-032と遺伝子異常総量

がん細胞がもっている遺伝子異常の総量が、免疫チェックポイント阻害薬の効果予測に有用であるという。 現在実地臨床で用いられているPD-L1発現よりも、より正確に治療効果を反映すると。 小細胞癌に対してニボルマブ+イピリムマブ併用療法を行うCheckMate-…

マーク・トウェインと禁煙

最近の学会は、国内のものですら、英語によるプレゼンテーション・質疑応答のセッションが増えてきた。 あまりにも内容が分からないので危機感をもち、この5月からNHK第2ラジオの一連の英語番組を聞きかじっている。 始めてみるとわかるのだけれど、番組は…

中枢気道狭窄・閉塞

それほど頻繁には遭遇しないものの、遭遇したらすこぶる難渋する肺癌の合併症に、中枢気道狭窄がある。 気管や左右の主気管支が腫瘍によって狭くなり、呼吸困難を起こす。 主気管支が完全閉塞してしまえば、片側の肺がつぶれる「無気肺」を起こし、呼吸状態…

・超高齢の肺がん患者さんが妻に先立たれたら

気持ちの整理がつきません。 90代の男性、肺がん患者さんです。 右肺に腫瘤影があり、本人・家族と相談の末、気管支鏡検査をすることになりました。 診断はついたのですが、気管支鏡検査直後に心肺停止に陥り、救命措置を行いました。 救命はできたのですが…