CheckMate-032と遺伝子異常総量

 がん細胞がもっている遺伝子異常の総量が、免疫チェックポイント阻害薬の効果予測に有用であるという。  現在実地臨床で用いられているPD-L1発現よりも、より正確に治療効果を反映すると。  小細胞癌に対してニボルマブ+イピリムマブ併用療法を行うCheckMate-032試験において、遺伝子異常総量と治療効果予測について2017年の世界肺癌会議で報告されたようだ。  実際のところ、遺伝子異常総量が多い患者群では、そうでない患者群と比べて、1年無増悪生存割合(30% vs 6.2-8.0%)、1年生存割合(62.4% vs 19.6-23.4%)ともに約3倍の結果を残している。  対象となった患者数が少ないのでまだこれからの進捗を待たなければならないが、長きにわたり停滞している小細胞癌の薬物療法に対して、間違いなく一石を投じることになるだろう。