2014-01-01から1年間の記事一覧

・REVEL試験とFLEX試験

2014年のASCOの話題がまとまってきましたので、備忘録代わりに記載します。 まずは、REVEL試験について。 ASCO2014の直後に、Lancet誌に論文発表されています。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24933332 本試験の主役であるramucirumab(私は、この名前…

Uターン

本ブログの以前の記事を参照していて気付いたのですが、一定期間以前の図表が見られなくなっちゃうのですね。 図表作りは、ときに結構苦労しますので、思い入れがあります。 もったいないから、以前のブログにUターンします。 「大分での肺がん診療」ですか…

「期待される生命予後が3ヶ月以上の患者」

「期待される生命予後が3ヶ月以上の患者」 このくだりは、臨床試験の適格条件や、担がん患者さんが他の疾患にかかって手術の必要性があるとき、などによく耳にするフレーズです。 「もともと生命予後があまり期待できない患者さんに、危険性を伴う治療は勧め…

非小細胞肺癌の第III相臨床試験の質と解釈・・・The Bar Is Dropping

先だってFaceBookでも取り上げましたが、Journal of Clinical Oncologyに下記の論文が発表されました。 http://jco.ascopubs.org/content/early/2014/03/03/JCO.2013.52.7804.full.pdf+html 私自身、あんまり熱心に論文をチェックする正確ではないのですが、…

多発脳転移bevacizumab奏効例

近所の放射線治療医の先生から、 「bevacizumabが効いたという脳転移の増悪、実は脳壊死だったりしませんか?」 とのお問い合わせを受けました。 うーん、脳壊死の画像上の特徴をよく知りませんし、画像と病理組織像の対比を脳壊死/脳転移で行った経験もない…

再生検

肺癌領域でも、覚えるのが苦痛になるくらい分子標的薬が増えてきました。 市販後、もしくは市販の目処が立っているものだけでも、 EGFR-TKIではGefitinib, Erlotinib, Afatinib。 ALK-TKIではAlektinib, Crizotinib。 VEGF抗体ではBevacizumab。 その他にも…

SPARC!

SPARCといわれると、キン肉族三大奥義のひとつ、「マッスルスパーク」を思い出してしまうのは私だけでしょうか。 ここでのSPARCはsecreted protein acidic and rich in cysteineの略で、関連HPによると、 「SPARC(オステオネクチンとしても知られている)は…

胸郭以外への放射線照射なら、bevacizumabは安全に使えるのか

先だって別府で行われた講演会に先立って、近くの基幹病院の先生からこんな質問がありました。 「骨盤骨に転移がある肺癌の患者さんがいるんだけど、こういう場合、bevacizumabを使っても大丈夫かなあ?」 とのこと。 幸い、大学の呼吸器内科で診療を受けて…

・nintendoならぬ、nintedanib

私は、ファミコン世代です。 もともとゲームウォッチが好きで、「オクトパス」やら「ドンキーコング」やら、当時としては高価なおもちゃを買ってもらって遊んでいました。 そんな中で、ファミコンがさながら流星の如く社会に飛び出しました。 友人の家のテレ…

立て続けに・・・

今年になって、1月8日、16日、17日と、立て続けに受け持ちの肺がん患者さんが亡くなりました。 みなさん女性です。 最期の迎え方は、三者三様でした。 脳梗塞後遺症のため意思疎通が出来ないままに最期を迎えられた方。 7年間という長い病悩期間ののちに、鎮…