2016-07-01から1ヶ月間の記事一覧

日本臨床腫瘍学会1日目 午後の部その3

■ ISY-8-1:Afatinib vs Gefitinib as 1st line treatment of patients with EGFR mutation positie NSCLC(LUX-Lung 7) ・Afatinib, pan-HER inhibitor ・Dacomitinib ARCHER 1009 and 1026 pooled analysis 無増悪生存期間中央値:Dacomitinib 14.6ヶ月、…

日本臨床腫瘍学会総会1日目 午後の部その2

■ EJ-3:How should we use ALK inhibitors separately? ・ASP3026:development stopped. ・AF-001JP study 奏効割合94%、無増悪生存期間中央値は3年経過観察後も未到達 ・J-ALEX study, 第III相試験 用量は300mg/日、有効中止で終了 ・ALEX study, 第III相…

日本臨床腫瘍学会総会1日目 午後の部その1

■ EJ-1: Optimizing EGFR targeted therapies ・EGFR-TKIに関連した重要な臨床試験群 WJTOG3405 NEJ002 EURTAC OPTIMAL LUX-Lung 3 LUX-Lung 6 ・LUX-Lung 7: ジオトリフ vs イレッサ for sEGFRm(+) NSCLC 一次治療 ESMO Asia 2015, Lancet Oncol 2016 奏効…

日本臨床腫瘍学会総会1日目 ISY-7 VEGFとrare driver oncogeneについて

2016年 第14回日本臨床腫瘍学会 2016/7/28 <International Symposium 7>ALK阻害薬とその他の分子標的薬、つづき ■ ISY-7-3 VEGF inhibitors ・血管新生とがん Hallmarks of Cancer, Hanahan, Weinberg et al, Cell 2011 http://www.cell.com/cell/pdf/S009…

日本臨床腫瘍学会総会1日目 ISY-7 ALKについて

2016年 第14回日本臨床腫瘍学会 in Kobe 1日目 2016/7/28 <International Symposium 7>ALK阻害薬とその他の分子標的薬 とりあえず、ALKに関連した前半部分を記します。 ■ ISY-7-1 Alectinib vs Crizotinib 遅刻してちょっとしか聞けませんでした。 たぶんJ…

日本人の平均寿命2015

日本人の平均寿命が過去最高を更新したようです。 男性は約81歳、女性は約87歳です。 しかしながら、どちらも世界一ではありません。 世界一は男女ともに香港です。 平均寿命の定義は、死亡率が今後ずっと変わらないとの仮定のもと、その年に生まれた0歳児が…

オプジーボ、適正使用と価格改定の議論開始

オプジーボと、脂質異常症治療薬のレパーサについて、適正使用ガイドラインの策定と価格改定について、議論が始まるようです。 http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12404000-Hokenkyoku-Iryouka/0000131476.pdf http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingik…

もう一度、日本肺癌学会ワークショップのおさらい

知人の先生から頂いたメモをもとに、もう一度ワークショップのおさらいです。 まとめるのにやたら時間がかかってしまいました。 第31回日本肺癌学会ワークショップ 2016.7.2 分子標的治療の新たな展望 <EGFR-TKIの歴史と新たな展望> 歴史と6つの教訓 ?すべ…

déjà vu

2002年の夏、イレッサによる間質性肺炎で緊急安全性情報が発出されたころを思い出します。 医療者の知識とモラルが改善しないと歴史は繰り返す、ということなのでしょうね。 大腸がんの領域では、一般には有効性が乏しいものの、micro-satellite instability…

高額なニボルマブ、ついにNHKのクローズアップ現代で取り上げられました。

今夜22時から、NHK総合のクローズアップ現代で、がん治療における高額医療の問題が取り上げられました。 いろいろな問題が取りざたされていましたが、肺癌診療に携わるものとして残念だったのは、ニボルマブが喫煙関連肺癌に有効だと言うことに誰も言及しな…

免疫チェックポイント阻害薬投与後のEGFR阻害薬投与と間質性肺障害

日本臨床腫瘍学会、アストラゼネカ社、小野薬品工業から注意喚起が発されています。 免疫チェックポイント阻害薬使用後にOsimertinibなどのEGFR阻害薬を使用した場合、間質性肺障害のリスクが高まるようです。 以下のブログ記事にも、最後の方で取り上げてい…

経気管支穿刺吸引細胞診

再生検の話が盛り上がるとともに、できるだけ確実に腫瘍細胞を得るために様々な取り組みが行われています。 今回取り上げる経気管支穿刺吸引細胞診も、ここ2−3年でよく聞くようになった手法です。 通常の経気管支鉗子生検では到達しにくいところに病変がある…

クライオプローブは今どこに?

経気管支肺凍結生検(クライオプローブ)の話題、約2年前に取り上げてから、そのままお蔵入りになっていました。 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e757834.html 第3世代EGFR阻害薬や免疫チェックポイント阻害薬が実地臨床に導入され、効果予測の…

再生検の現状と課題

日本肺癌学会ワークショップ2016 臨床医の立場から ・osimertinibを使うには、T790Mを検出しなければならない ・検出法としては、cobas version 2とscorpion arms法が認められている ・再生検で小細胞癌転化が明らかになることがある ASCO 2016 #9053 次世代…

T790M liquid biopsyの現状と課題

日本肺癌学会ワークショップ2016 ・2004年の講演でEGFR遺伝子変異とgefitinibの関係を伺ってからというもの、末梢血のctDNA, ctRNAを用いたliquid biopsyの取り組みをずっと続けてきた ・MBP-QP法を用いたT790Mモニタリング QPはquenching probeの略 probeは…

EGFR阻害薬の歴史と新たな展開と6つの教訓

日本肺癌学会ワークショップ2016 ・gefitnibは2002年7月5日に本邦で製造承認された ・EGFR阻害薬臨床導入後の年表供覧、とにかくいろんなことがあった ・IDEAL1 & 2 study(gefitinib)、どちらもrandomised phase II Fukuoka et al, 2003 Kris et al, 2003 …

経気管支肺生検とROSE(rapid on-site evaluation)

ROSEの取り組みについて発表されていたので取り上げます。 学会から帰る間際、時間に追われながら拝聴したので内容が一部食い違っているかもしれませんが、ご容赦ください。 第39回日本呼吸器内視鏡学会総会 #O19-3 ・既報を見ると、呼吸器内科医による気管…