2017-06-01から1ヶ月間の記事一覧
2017年6月28日、T790M血漿検査(コバスv2.0)の保険適用に関する中医協が開催され、保険収載日が7月1日(土)になったとのこと。 「組織を検体とした検査が実施困難である医学的な理由を診療録及び診療報酬明細書の摘要欄に記載すること」 との条件が…
2017年度日本呼吸器内視鏡学会総会第1日 2017年6月9日(金) ランチョンセミナー3 <ALK陽性非小細胞肺癌の治療戦略とその実際> ・進行非小細胞肺癌の診断がついたら、次にするべきはEGFR、ALK、ROS1、PD-L1の確認 →全て陰性なら、Bevacizumab…
この数年というもの、人工知能の話題が尽きない。 チェス、将棋、囲碁の世界で、人間が人工知能にかなわないのは、もはや当たり前になった。 人工知能の社会進出によって様々な職種で人間が淘汰されると予測されているが、医師を含めた医療職もその中に含ま…
2017年6月22日、BRAF V600E陽性肺癌に対するdabrafenib+trametinib併用療法がFDAによって承認された。 https://www.fda.gov/Drugs/InformationOnDrugs/ApprovedDrugs/ucm564331.htm 今回の承認は、BRF113928試験に基づいている。dabrafenib+trametinib併用療…
たまたま医療機器卸の営業の方とお目にかかることがあり、クライオプローブ一式の見積書を見せていただいた。 しめて8,000,000円前後・・・。 これで診療報酬には全く反映されないとなると、普通の経営感覚では予算はつけられないだろう・・・。
新たにCrizotinibの治療対象となったROS1肺癌を見出すための検査ができるようになった。 6月16日から受付を開始したとのこと。 先週経気管支肺生検を行って診断がついた患者で、早速提出することにした。 院内に凍結保存していたブラシ細胞診洗浄液をEGFR…
肺癌完全切除後の再発率を下げるための術後補助化学療法。 これまでにも何度か取り扱った。 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e359226.html http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e601159.html http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e…
肺がん診療をしていても、自分の患者さんが亡くなった場合、そのご家族と後々までお付き合いする機会はあまりない。 本ブログの読者の方から、以下のようなコメントを頂いた。 内容を拝見して、涙腺が緩んだ。 奥さまを亡くし、残されたこのご主人は、おそら…
先日長崎市で開催された日本呼吸器内視鏡学会総会で、3年ぶりにクライオプローブが企業展示ブースに並べられていた。 いよいよこの8月に発売となるらしい。 一式の想定価格は800万円程度とのこと。 大きな組織が取れる、きれいな病理所見が得られる、など、…
HER2関連肺癌とMET exon 14 skipping mutationの話題。 自分の患者でもそうだったが、HER2陽性肺癌の治療はまだまだ難しいようだ。 HER2関連肺癌に対しては、抗体医薬でなく小分子化合物が開発されるまではあまり期待できないかもしれない。 MET exon 14 ski…
そろそろ、悪性胸膜中皮腫の領域でも免疫チェックポイント阻害薬に関する知見がまとまり始めた。 肺癌に比べると患者数が少ないだけに、第II相試験の結果とて無視できない。 2レジメン以上の治療歴がある患者が対象となると、尚更である。 追跡期間が短いの…
非小細胞肺癌に免疫チェックポイント阻害薬が使えるようになる少し前から、 「放射線治療後の患者では、血中にがん特異抗原がばらまかれていて、免疫チェックポイント阻害薬の治療効果が高まるらしい」 という、いわゆるabscopal effectの存在が囁かれていた…
今朝の日経新聞を読んでいたら、表紙に標題の記事が載っていた。 シスメックスという会社、顕微鏡で細菌や細胞を見る際の染色液を扱うメーカーで、以前からお世話になっている。 記事を見る限り、血液検体でNivolumabの効果予測を試みているようで、診療上の…
興味深い話だけれど、3桁くらいの患者を対象にして再検討してほしい。 ELCC 2017: Specific Immune Cell Profiles Potentially Identify Patients With Lung Cancer Responsive to Anti?PD-1 Immunotherapy By The ASCO Post Posted: 5/9/2017 1:24:23 PM La…
KRAS遺伝子変異陽性肺癌に対するSelumetinib+ドセタキセル併用化学療法については先行研究があり、4年前に以下のリンクで触れている。 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e646669.html かなり期待していたのだが、最近論文報告された第III相試験で…