2年前の日本臨床腫瘍学会総会にあわせて、以下のような記事を書きました。 oitahaiganpractice.hatenablog.com 今回は市販後臨床調査結果の報告ですので、より実地臨床を反映した、臨床試験よりも現場の感覚に近い結果が得られているのではないでしょうか。 …
C797S耐性変異は、第3世代のEGFRチロシンキナーゼ阻害薬が開発された早々からよく取り上げられてきた変異です。 本変異をターゲットにした治療開発もずっと進められているはずですが、なかなか実用化されません。 今回の報告は、C797S耐性変異陽性患者は、 …
EGFR遺伝子変異陽性進行非小細胞肺がんに対するオシメルチニブ+ペメトレキセド+プラチナ製剤併用療法の意義を検証した第III相FLAURA2試験。 主要評価項目の無増悪生存期間は既に目標を達成しており、以下のごとく報告されています。 oitahaiganpractice.ha…
先日、日本内科学会雑誌を読んでいたら、オリゴ転移状態の非小細胞肺がんに対する局所治療のことが書かれていました。 内科医すべてを対象に書かれた文章ですから、肺がん診療に直接携わる呼吸器内科医、呼吸器外科医、腫瘍内科医、放射線治療医のみならず、…
EGFRエクソン19欠失、エクソン20挿入、エクソン21L858R点変異以外の、いわゆるuncommon EGFR変異に対するオシメルチニブは果たして有効なのか。 UNICORN試験は単アーム第II相試験なので結論めいたことは言えませんが、治療選択肢の一つに数えてよさそうです…
EGFR遺伝子変異陽性進行非小細胞肺がんに対する1次治療はオシメルチニブ一択でいいのか。 そうした視点から、たびたび記事を書いてきました。 oitahaiganpractice.hatenablog.com oitahaiganpractice.hatenablog.com 今回は、エルロチニブ+ラムシルマブ併…
KRAS G12C変異陽性の既治療進行非小細胞肺がんに対するソトラシブ内服療法。 CodeBreaK 200試験において、ドセタキセル単剤療法と比較して無増悪生存期間中央値を1.1ヶ月(5.6ヶ月 vs 4.5ヶ月)、統計学的有意に延長しました。逆に、生存期間中央値は0.7ヶ月…
EGFRエクソン20挿入変異陽性進行非小細胞肺がんに対するamivantamab+化学療法の有効性と安全性を検証した第III相PAPILLON試験について、以前以下の記事で触れました。 oitahaiganpractice.hatenablog.com 今回は、本試験の日本人サブグループ解析結果が日本…
実家の庭のサクランボの花が咲いていました。 サクラの開花も、もうすぐです。 母が最後のニボルマブ+イピリムマブ併用療法を受けたのが2021年05月でしたから、あと2ヶ月で3年を迎えます。 術前薬物療法について検証したCheckMate816試験、ニボルマブ+化学…
ドライバー遺伝子変異陽性の進行非小細胞肺がんには、免疫チェックポイント阻害薬は効果が低い、というのが通説で、学会においても論文においてもよく言及されます。 しかし、免疫チェックポイント阻害薬と殺細胞性抗腫瘍薬を併用した場合には、必ずしもそう…