学会備忘録です。
確定診断時点のPSが2よりも悪く、がん薬物療法の治療対象になりにくい患者さんを、治療開始前のリハビリでPS 0-1に出来たら、それはとても意義があることだと思います。
ただし、がん診療連携拠点病院のがん専門外来やリハビリ部門に、そうした余力があるとは到底思えません。
PS不良の進行期肺がんの患者さんをリハビリ病院へ一旦紹介し、入院もしくは外来で短期リハビリを導入したら、体力の回復に伴い治療を受けられる患者さんが増えるかもしれません。
ただし、がんの進行を見据えながら、時間との戦いになりますので、それほど簡単な取り組みではありませんけれど。
<肺がん診療における呼吸リハビリテーション>
2017年度 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
・がんサバイバーは、今後60万人 / 年ずつ増えると考えられている
2002年は298万人、2015年は533万人
・がんリハビリの対象となる障害
がんそのものによる障害
直接障害
間接障害
治療の過程に起こりうる障害
廃用
手術前後
化学療法後 / 放射線療法後
・現時点では、がんリハビリは入院中にしか算定できない
・周術期リハビリ
術前トレーニング→手術→術後早期からのリハビリ
・進行がん患者にとって、がんリハビリの意味とは?
化学療法期間中にも運動をすることによって、骨髄抑制を軽減することができる
「自分自身が出来る、自分の命への貢献」
治療薬の効果が出るかどうかは、運でしかない
健康食品や民間免疫療法をすると、自分が努力しているという感覚はあるが、残念ながら効果は見込めない
リハビリなら、やった分だけ実感がわくので喜びにつながるし、ご家族の希望にもつながる