METエクソン14スキップ変異。
この遺伝子医変異を持つ患者さんに対しては、クリゾチニブが最初に承認されると思っていましたが、Tepotinibが先陣を切りました。
<Tepotinibが「MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」に対する製造販売承認を取得>
2020/03/25
・メルクバイオファーマ株式会社は、MET遺伝子エクソン14(METex14)スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌(以下、NSCLC)の治療薬、Tepotinibについて、厚生労働省から製造販売承認を取得した
・テポチニブは、世界に先駆けて日本で初めて、METex14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発のNSCLCの治療薬として承認を受けた
・リキッドバイオプシーもしくは腫瘍生検により同定したMETex14スキッピング変異もしくはMET増幅を有する進行性NSCLC患者を対象にした進行中の第II相VISION臨床試験で、Tepotinib単剤での安全性と有効性を評価
・試験全体の奏効率(ORR)は、独立判定委員会(IRC)による評価で42.4%、奏効期間(DOR)中央値は、12.4か月
・これらの結果は、リキッドバイオプシーおよび腫瘍生検で変異同定した患者で一貫していた
・安全性を評価した130例で、副作用のほとんどはグレード1または2であり、死亡に至った副作用が1例(急性呼吸不全)認められた
・グレードを問わず10%以上の件数が報告された副作用は、末梢浮腫(53.8%)、悪心(23.8%)、下痢(20.8%)、および血中クレアチニン増加(13.8%)、低アルブミン血症(10.8%)、およびアミラーゼ増加(10.0%)
・11名の患者が副作用により投与中止となり、このうち、最も多く認められたのは末梢性浮腫(3.8%)だった
・コンパニオン診断薬には、MET遺伝子変異を特定するためのコンパニオン診断薬として製造販売承認されたArcher社の「Archer(R) MET コンパニオン診断システム」を使用する必要がある
・同診断システムは、血液検体及び腫瘍組織検体のどちらでも利用可能で、ともに核酸ベースの診断法を用いて検査する