ニボルマブ、非小細胞肺癌で使えるようになったはいいものの、入院治療費が病名によって包括(まるめ)算定される仕組みのDPC対象病院ではどうやって使用するべきか、このところ問題になっていました。
治療者はできるだけ安全に使用するために、患者さんに入院して頂いて治療したかったのですが、実際に入院して頂くと、病院経営上はあまりにもニボルマブの薬剤費用が高すぎて、治療すればするほど病院が赤字になってしまうというジレンマに陥っていました。
本日の中央社会保険医療審議会において、ニボルマブの薬剤費用についてのみ特例的に包括算定の対象から外すことになったようです。
以下のリンクに詳しいので、興味のある方はご覧ください。
http://オンコロジー.com/news/160113k01
少なくともこれで、治療すればするほど病院経営が圧迫されるという事態は回避されましたが、要は病院経営に悪影響を及ぼすくらい(病院をつぶしてしまいかねないくらい)の薬価負担が、病院ではなくて国民全体にのしかかるということです。
病院が払わなくてよくなった分を、国民が払うということです。
これからニボルマブを使うなら、もしくはこれからの人生で病気になったときにニボルマブを使いたいならば、タバコを吸うのはやめましょう。
あるいは、タバコを吸ってもいいから、ニボルマブ代は自分で払えるくらいの財を築きましょう。