EGFR-TKI耐性化の3つのパターン

 これも出典不明の学会メモから。

 内容は簡潔ですが、耐性化後の経過をよく言い表していると思います。

・EGFR-TKI耐性化後の3パターン

 1)あっという間に増悪(dramatic progression

 2)ゆっくりと増悪(gradually progression

 3)局所的に増悪(locally progression

 2)→3)→1)の順に予後がよい。

・T790M陽性で耐性化した場合、耐性化までの無増悪生存期間(PFS)は短いが、その後の生存期間(post progression survival)は長い。

→第3世代EGFR-TKIを使わなくても、どちらかというとT790M陽性の場合は予後がよい、ということになります。

 第3世代EGFR-TKIが使えるようになれば、もともと予後がいい方だった患者さん(耐性化全体の半分程度を占めるわけですが)の予後がさらに伸びることになります。

 それ以外の、予後不良の患者さんの治療法もはやく見出されますように。

 以上の2点を関連付けると、「ゆっくりと増悪する、もしくは局所的に増悪する患者さんは、T790M陽性である可能性が高く、比較的予後はよい」ということもできそうです。

 身近な患者さんを診ていても、これは当てはまるように思います。