第57回日本肺癌学会総会より
イブニングセミナー1:免疫チェックポイント阻害薬
・CheckMate-017(扁平上皮癌)Nivolumabの奏効持続期間は25.2ヶ月
・CheckMate-057(非扁平上皮癌)Nivolumabの奏効持続期間は17.2ヶ月
・非扁平上皮癌に対するNivolumab療法は、治療開始から3ヶ月以内の死亡例が多い
治療開始から3ヶ月以内の死亡割合:Nivolumab 20.2% vs Docetaxel 15.2%
・CheckMate-057では292人中71人で病勢進行後もNivolumab投与継続、そのうち15人では後に腫瘍が縮小した
→Borghaei, N Engl J Med 1627-,2016 appendix
・CheckMate-057とQoL:ASCO 2016 #9031
・市販後調査9,000人集積段階での有害事象
間質性肺障害:3.9%、発現時期の中央値は治療開始から37日
甲状腺機能異常:2.7%
腸炎、下痢:2.2%
・pseudo-progressionでは腫瘍マーカーも上昇することがある
・2016年12月19日、Pembrolizumab(keytruda)が製造承認を取得
・CheckMate-026
PD-L1>5%の患者を対象に、一次治療でNivolumab単剤療法(n=271)とプラチナ併用化学療法(n=270)を比較
無増悪生存期間が主要評価項目だったが、優越性を証明できず
全生存期間中央値は14.4ヶ月vs15.2ヶ月
奏効割合は26.1%vs33.5%
病勢進行割合は27.5%vs9.9%
・CheckMate-227
化学療法 vs Nivolumab vs Nivolumab+Ipilimumab
・KEYNOTE-024
一次治療におけるPembrolizumabとプラチナ併用化学療法を比較
PD-L1>50%の患者を対象に限定
・免疫チェックポイント阻害薬とPD-L1免疫染色
Nivolumabに関して言えば、扁平上皮癌の治療では役に立たない
非扁平上皮癌では、DAKO 28-8抗体が有効か