2017年版肺癌診療ガイドライン

 2017年版肺癌診療ガイドラインが公表された。

https://www.haigan.gr.jp/modules/guideline/index.php?content_id=3

 昨年の内容に比べると、やや抑制的にまとめられているような印象を受ける。

 まだざっとしか眺めていないが、以下の治療については、記載されていない。

・未治療進行EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんに対するオシメルチニブ

・局所進行非小細胞肺がんに対する放射線化学療法後のDurvalumab

・未治療進行非小細胞肺がんに対するプラチナ併用化学療法+免疫チェックポイント阻害薬

 当局の承認状況も勘案されてのことだと思うが、昨年は検査・治療ともに未承認だったROS1陽性肺癌の治療が堂々と書き込まれていたことを考えると、温度差がある。

 今回のガイドラインの方が、我が国の肺がん治療の「いま」を反映している気がする。

 どちらがいい、悪いというわけではないが、たとえ毎年ガイドラインが改定されるとしても、わずかなタイムラグが生じるのは仕方のないことだろう。