アブラキサン

P1000007.jpg

先々週から、エタノール局注で気管内腫瘤を削った患者さんに、カルボプラチン+アブラキサン併用化学療法を行っています。

昨今、抗がん薬調整が医師の手を離れ、薬剤師の業務になりつつあります。

今のところ、当院では医師自ら抗がん薬調整を行っています。

がんセンター在籍中は毎朝回診終了後のルーチン業務でしたから、なんだかそのころを思い出します。

上の写真は、アブラキサンが血液製剤であることを示しています。

血液製剤は診療録にシールを添付して記録を残すのが慣例ですが、アブラキサンのパッケージにもちゃんとシールがついています。

P1000006.jpg

パクリタキセルは粘稠度の高い透明な薬ですが、アブラキサンはかなり印象が異なります。

白色、乾燥固体がバイアル内に治まっており、これを溶媒で溶解します。

・・・ですが、これがなかなか溶けない上に、泡立ちます。

溶媒を注入して、溶けるのを待つ時間が結構かかります。

できあがった溶液は、カルピ〇ウォーターのように白濁した液体です。

パクリタキセルが滴下に3時間かかるのに比べ、アブラキサンは30分で済むのがいいですね。

治療初日はカルボプラチンも併用するので2時間30分から3時間を見積もりますが、8日目、15日目のアブラキサン単独投与日は30分で終了します。

今のところ、毒性は軽微なようです。

このままうまくいってくれますように。