肺がん疑い、脳転移疑い、全脳照射後

 今日は、肺がん疑い、脳転移疑い、全脳照射後の患者さんが転院してきました。

 片麻痺神経内科を受診し緊急入院、胸部異常陰影と脳腫瘤を指摘され、呼吸器内科へ紹介。

 精査を勧めるものの、本人は検査・薬物療法ともに拒否。

 かといって脳の病変をそのままにするわけにもいかず、全脳照射を施行。

 自宅へ退院予定でしたが、片麻痺が再度悪化しました。

 

 本人が神経内科に入院する際に、体が不自由な夫は近隣の医療機関社会的入院をしていました。

 その入院先で夫が転倒、骨折し、その治療目的で当院整形外科に転院しました。

 そんな経緯があって、自宅へ帰れない本人も本日当院に転院してきました。

 今のままでは、本人も夫も自宅へ帰れません。

 帰る可能性があるとするならば、本人の肺がんをきちんと診断し、薬物療法が奏効した場合のみです。

 それも、おそらくは分子標的薬が効くような病態でないと厳しいでしょう。

 これまでの経過を整理して、改めて本人・夫に病状を説明したところ、確定診断のための検査を受けることに納得されました。

 ちゃんと診断がついて、EGFR阻害薬もしくはALK阻害薬の適応があればいいのですが・・・。

 最近、週に一度は何らかの形で肺がん(疑い)患者さんの相談を受けているような気がします。

 公的病院では対応が難しい、PSが低下したケースばかりですが、それだけに踏ん張って頑張らなければと気合を入れている今日この頃です。