朋遠方より来るあり

 実家が旅館だと、知人が遊びに来るときに便利だ。

 

 しばらく前、修行時代の仲間が遊びに来た。

 その際は酒食をともにして、翌日は一緒に地獄蒸しプリンを食べに行って、来し方行く末の話をした。

 彼はいま、乞われて北の大地で腕を奮っているようだ。

 ・・・あれ、これから奮う予定・・・だったかな?

 今日は、以前一緒に仕事をしていた若い先生が、同窓会のついでに、ということで昨夜から泊りに来てくれた。

 私の実家から歩いて30秒のところにある停留所からバスに乗ると、直通で大分駅まで行けるのだ。

 今朝、母の手作りの朝ごはんを食べながら、お話をした。

 私より10年近く若い先生だが、もう基幹病院の呼吸器内科長を務めている。

 恐れ入った。

 男子三日会わざれば、刮目して待つべし、を地で行っている。

 いろいろと苦労があるそうだが、それでも真摯に診療に向き合い、かつ家庭でもきちんと務めを果たしているとのこと。

 同級生と痛飲した翌日であるにもかかわらず早起きできたのは、日頃から子供たちを早起きさせているからなのだとか。

 体調に不安のある奥様のことをいろいろと気遣っているそうで、全くもって恐れ入った。

・KRAS陽性、TPS 1-50%の進行非小細胞肺がん患者さんの初回治療をどうするか

・EGFR遺伝子変異陽性の進行非小細胞肺がん患者さんの治療シーケンスをどのように考えるか

・進行悪性胸膜中皮腫の患者さんの薬物療法をどこまで粘って続けるか

など、最前線で働く先生ならではの話題でいろいろと議論した。

 楽しかった。

 うちの母の悪い癖で、帰りがけに大量の温泉卵をお土産に持たされていた。

 みなさんが、黄身の食べ過ぎによる脂肪塞栓症で倒れないことを祈るばかりだ。