CBDCA+Pemetrexed+Pembrolizumab !

 いよいよ、免疫チェックポイント阻害薬と化学療法の併用が実地臨床の世界に入ってきた。

 今回は、Pembrolizumabと化学療法やCTLA-4阻害薬の併用に関して手広く検証している第I / II相臨床試験の結果を踏まえて、FDAが仮承認をした、というものである。

 Pembrolizumabの免疫チェックポイント阻害薬としての特性、これまでのKEYNOTE studiesで確認された結果を踏まえ、ことに無増悪生存期間がこれだけ有意に延長していたら、多分全生存期間はもっと延びるだろうという見通しにたって承認されたものと想像する。

 今回はPD-L1発現状態によらず承認された、戸のことだが、将来的にはPD-L1やmutation burdenなど治療効果予測因子との関連、指摘投与期間などについてもより深く検討した上で、適正使用がなされることを望む。

 https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02039674?term=keynote-021&rank=1 

FDA Approves Pembrolizumab as First-Line Combination Therapy With Pemetrexed and Carboplatin for Metastatic Nonsquamous NSCLC

By The ASCO Post

Posted: 5/11/2017 11:00:52 AM

Last Updated: 5/11/2017 11:00:52 AM

 2017年5月10日、米国食品医薬品局は、PD-L1発現の多寡によらず、進行非小細胞・非扁平上皮癌に対する初回治療としてカルボプラチン+ペメトレキセド+ペンブロリズマブ併用療法を承認した。今回の承認はKETNOTE-021試験における奏効割合と無増悪生存期間の結果を受けての、いわば仮承認である。他の検証的な臨床試験で有用性が確認された場合には、継続承認されることとなっている。

 承認根拠となったのは、KEYNOTE-021試験のG1コホート−EGFR遺伝子変異陰性、ALK融合遺伝子陰性の未治療進行非小細胞・非扁平上皮癌、PD-L1発現状態は問わない−のデータである。本試験では、カルボプラチン+ペメトレキセド+ペンブロリズマブ併用療法は、カルボプラチン+ペメトレキセド併用療法と比較して、約2倍の奏効割合を示した(55%(95%信頼区間は42-68%) vs 29%(18-41%))。完全奏効を示した患者はいなかった。カルボプラチン+ペメトレキセド+ペンブロリズマブ(CPP)群では、部分奏効を示した患者のうち93%の患者で6ヶ月以上にわたり奏効が持続したが、カルボプラチン+ペメトレキセド(CP)群では81%だった。無増悪生存期間中央値は、CPP群で13.0ヶ月(8.3ヶ月-未到達)、CP群で8.9ヶ月(4.4-10.3ヶ月)、ハザード比0.53(0.31-0.91, p=0.0205)と、有意にCPP群で延長していた。

 免疫関連有害事象は、CPP群で肺臓炎、大腸炎、肝炎、内分泌障害、腎炎を認めた。また、重症・致死的なinfusion reactionも観察された。