カルボプラチン+エトポシド+アテゾリズマブ、我が国でも進展型小細胞肺癌一次治療に使用可能に

 分子標的薬よりも先に、免疫チェックポイント阻害薬が進展型小細胞肺癌の領域に乗り入れてきた。

 いずれ、限局型にもこうした動きが出てくるかもしれない。

 関連する臨床試験は、IMpower133試験。

 関連記事は以下を参照のこと。

 http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e943506.html

 ただ、喫煙関連肺癌に対して公費から高額医療が供されるのは、やはり納得できない。

 たばこを国内販売禁止にするのが先なのでは?

 厚生労働省の薬食審医薬品第二部会は8月2日、抗PD-L1抗体テセントリクの進展型小細胞肺がん適応追加の承認可否を審議し、承認することを了承した。同剤は小細胞肺がんの適応を持つ初の免疫チェックポイント阻害薬となる。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

▽テセントリク点滴静注1200 mg(アテゾリズマブ(遺伝子組換え)、中外製薬):「進展型小細胞肺がん」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

 免疫チェックポイント阻害薬で、抗PD-L1抗体。小細胞肺がんは、増殖が速く転移しやすいのが特徴。早期発見は困難で、手術だけでは再発しやすい一方、抗がん剤放射線治療に対する反応が良いとされる。国内の肺がんの年間罹患患者数は約12.5万人。肺がん患者のうち約20%が小細胞肺がん患者、このうち60〜70%が進展型と診断される。

 同剤の進展型小細胞肺がんの適応は、海外では2019年5月時点で米国など4か国で承認済。