J-ALEX study updated data

 J-ALEX試験のupdate data。  1st reportに比べて10ヶ月だけ観察期間が延びたということだが、無増悪生存期間中央値が具体的な数字になっていた。  もともと脳転移がなかった患者の中枢神経病変抑制能には、大きな差がついているようだ。  要点のみ抜粋して記載する。   Updated efficacy and safety of the j-alex study comparing alectinib (ALC) with crizotinib (CRZ) in ALK-inhibitor naïve ALK fusion positive non-small cell lung cancer (ALK+ NSCLC). ASCO 2017 abst.#9064 Yuichi Takiguchi, Toyoaki Hida, Hiroshi Nokihara et al.  2013年11月から2015年8月までの間に、207人の患者が登録された。今回の解析では、2016年9月まででデータカットオフを行った。経過観察期間の中央値は、Alectinib群で20.5ヶ月、Crizotinib群で20.4ヶ月だった。無増悪生存期間に関するハザード比は0.38(95%信頼区間は0.26-0.55、p<0.0001)だった。無増悪生存期間中央値はAlectinib群で25.9ヶ月(95%信頼区間は20.3ヶ月以上)、Crizotinib群で10.2ヶ月(95%信頼区間は8.3-10.2ヶ月)だった。登録時に脳転移のなかった患者は164人いたが、Crizotinib群に比べてAlectinib群では中枢神経病変新出による病勢進行が有意に抑制されていた(ハザード比0.19、95%信頼区間は0.07-0.53)。一方、登録時に脳転移があった患者は43人いたが、中枢神経病変進行による病勢進行に有意な差は見いだせなかった(ハザード比0.51, 95%信頼区間は0.16-1.64)。