2019年 第59回日本呼吸器学会備忘録その6 お年寄りへの免疫チェックポイント阻害薬

2019年 第59回日本呼吸器学会備忘録

 今度はお年寄りへの免疫チェックポイント阻害薬の話題、岡山から。

・75歳以上の患者へ免疫チェックポイント阻害薬を投与した場合のデータは不十分

・G8、VES-13でスクリーニング

・2015年12月から2017年12月までの期間に、7ヶ所の医療機関で合同調査

・免疫チェックポイント阻害薬を使用したかんなjが計434人、そのうち75歳以上の患者が100人、PS 0-2は95人いた

・年齢中央値は79歳

・男性77人、女性18人

・腺癌52人、扁平上皮癌39人、その他4人

・初回治療は20人、二次治療以降は75人

・初回治療患者の奏効割合は35%、無増悪生存期間中央値は6.1ヶ月、全生存期間中央値は8.7ヶ月

・二次治療以降の患者の奏効割合は20%、無増悪生存期間中央値は2.9ヶ月、全生存期間中央値は15.5ヶ月

・予後良好因子を単変数解析してみると、PS 0/1(p<0.01)、G8>11(p=0.02)が残った。

 二次治療以降の患者では、腫瘍縮小効果があまりよくない、長続きしないわりに、全生存期間は初回治療患者の2倍近くまで伸びている、というのは興味深い。

 逐次的な治療でも、化学療法と免疫チェックポイント阻害薬の間には、相乗効果があるのかもしれない。