インドネシアでの肺がん診療

2019年 日本呼吸器内視鏡学会総会

 最近の学会では、アジアの先生方をお招きして講演をして頂く機会が増えている。

 今回はインドネシアの先生からのご発表。

 以前日本でも研修をされて、現在はインドネシアの医療を前に進めるために奮闘しておられるとのこと。

 総人口で中国、インド、米国に次いで世界第4位に位置付けられているインドネシア

 いろいろと、日本の医療事情とは異なるようす。

Diagnostic and Management of Thoracic Oncology in Indonesia in the era of Indonesian Universal Health Coverage

・インドの総人口は262,000,000人で、世界第4位

・17,774ヶの島で構成されていて、3つの標準時が設定されている

・300の人種が内在し、730の言語が話されている

GDPは年に5.6%の率で成長し続けている

・喫煙率は成人男性で67.4%、成人女性で4.5%、全体で36.1%

→女性の喫煙率は日本より低い

・タバコ生産で生計を立てている人が全体の11.5%もいる

・人口の75%は国民健康保険の対象となっている

・医療コストは破滅的なレベルに達している

→全医療費に占める循環器系疾患治療費の割合は9.6%

 全医療費に占めるがん治療費の割合は3.3%

・免疫チェックポイント阻害薬(PD-L1検査も含めて)、ALK阻害薬、オシメルチニブ、ベバシズマブは保険適用外