2021年の日本臨床腫瘍学会総会で、KEYNOTE-189試験と、その日本人拡大コホート試験(KEYNOTE-189 Japan)からの日本人サブグループ解析の結果が公表されていました。
KEYNOTE-189試験については、以下を参照ください。
→http://oitahaiganpractice.junglekouen.com/e963871.html
患者背景を見ると、男性・喫煙者が多いことがわかります。
また、日本人患者集団では、PD-L1発現<1%の患者がざっと60%程度含まれているようです。
全体集団の追跡期間中央値が4年弱、日本人集団の追跡期間中央値が3年弱なので、得られるデータには限りがあります。
日本人集団におけるペンブロリズマブ+プラチナ製剤+ペメトレキセド併用療法群の生存期間中央値が未到達で、30ヶ月生存割合が60%というのは、かなり期待できる数字です。
ほとんどの進行非扁平上皮非小細胞肺がんの患者さんに適用でき、かつこれだけの治療成績が得られるということに意義があります。
PD-L1≧50%の患者さんは全員、PD-L1 1-49%の患者さんの2/3、PD-L1<1%の患者さんの半数が、約34ヶ月の追跡期間経過後もまだ生存しておられるということで、PD-L1発現が低い患者さんにも希望があります。