ついに扁平上皮癌にも有効な抗体医薬が登場・・・Necitumumab

 約1ヶ月前のことですが、進行期の扁平上皮癌に対して行われた第III相試験 "SQUIRE Study"において、抗EGFR抗体医薬品Necitumumabの生存期間延長効果が確認されたと、イーライリリー社からプレスリリースがありました。

 いわゆる分子標的薬、抗体医薬が扁平上皮癌の生存期間を延長するのは今回が初めてで、どの程度の生存期間延長が得られたのかは今のところ不明ですが、歴史的な出来事だと思います。

 http://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000053.000005823.html

 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/news/201308/532101.html

 一方で、非扁平上皮癌患者を対象とした第III相試験 "INSPIRE Study"では、血栓塞栓症が問題となり、2011年2月の段階で試験が中止されています。

 http://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/search/cancer/news/201102/518419.html

 SQUIRE Studyでも皮疹、低マグネシウム血症、血栓塞栓症が有害事象として報告されています。

 2014年には試験結果の詳細が発表されるようですので、効果と安全性をしっかり見極めなければなりません。

 来年の楽しみがひとつ増えました。