オシメルチニブ、EGFR変異陽性肺癌の一次治療としてブレークスルー指定へ

 FLAURA試験の結果が出た以上、本承認でもいいと思うのだが、全生存期間の解析結果を待って、ということかも知れない。

 初回治療からオシメルチニブを使えば迷うことはないのだが、その一方でゲフィチニブ、エルロチニブ、アファチニブでも長期奏効している患者がいる。

 第1世代、第2世代のEGFR阻害薬でも長期奏効が期待できる予測因子が何か見つかればいいのだが。

オシメルチニブ、EGFR変異陽性非小細胞肺癌の一次治療として、ブレークスルー治療指定へ

By The ASCO Post

Posted: 10/11/2017 11:55:10 AM

Last Updated: 10/11/2017 11:55:10 AM

 2017年10月9日、米国食品医薬品局は、EGFR遺伝子変異陽性の進行非小細胞肺癌患者に対する初回治療として、オシメルチニブをブレークスルー治療に指定した。本指定は、オシメルチニブと従来のEGFR阻害薬(標準治療)を比較した、第III相FLAURA試験結果に基づいている。FLAURA試験において、無増悪生存期間中央値はオシメルチニブ群で18.9ヶ月、標準治療群(エルロチニブもしくはゲフィチニブ)で10.2ヶ月だった。オシメルチニブの生存期間延長効果は全てのサブグループにおいて認められ、脳転移の有無についても同様だった。

 FLAURA試験では、オシメルチニブの安全性プロファイルは過去のものとほぼ同等だった。オシメルチニブ群では、下痢、皮膚乾燥が主たる有害事象だった。標準治療群では、下痢と挫創が主な有害事象だった。オシメルチニブ群では、Grade3以上の有害事象が全体の34%に見られ、標準治療群では45%に見られた。治療中止にいたる有害事象は、オシメルチニブ群で13%、標準治療群で18%に認められた。

 2017年9月28日の時点で、NCCNガイドラインが更新され、EGFR遺伝子変異陽性の局所進行 / 進行非小細胞肺癌患者の一次治療の選択肢にオシメルチニブが加えられたが、FDAによる適応追加にはまだ至っていない。