ペンブロリズマブ後のアテゾリズマブ、残念ながら無効中止

 進行肺腺癌、ドライバー遺伝子変異なし、PD-L1発現30%の患者さん。

 ご高齢、髪が抜けるのはどうしてもいや、耐えられない。

 初回治療はペメトレキセドで開始、病勢進行。

 二次治療はペンブロリズマブを使用、計?コース投与、胸水は減少、原発巣不変、胸膜播種は緩徐に悪化、病勢進行と判断、有害事象はGrade 2の皮疹くらい。

 三次治療としてアテゾリズマブ開始、計?コース投与終了後、?コース目開始前に患者から胸痛増強の訴えあり、CTで確認したところアテゾリズマブ導入直前の所見と比較して原発巣48%増大、胸膜播種巣も悪化しており、病勢進行と判断して無効中止、有害事象はGrade 2の皮疹と、Grade 2相当の副腎皮質機能障害、コートリル内服導入。

 アテゾリズマブ導入後、型のごとく治療効果判定は120日後以降にしようと思っていたけれど、流石にがん関連の症状が悪化したとなると無視できなくなった。

 潔くアテゾリズマブは中止とした。

 んで、四次治療はどうするかというと、化学療法への移行ではなくて、ペンブロリズマブre-challenge、ということになった。

 適応外使用ではないにしても、多分こんなシーケンスの治療、他ではしないだろうな。

 うまく行きますように。