・uncommon EGFR変異にはアファチニブ

 

 uncommon EGFR変異陽性肺癌にはアファチニブが有効とされています。

 2018年1月12日付で、米国食品医薬品局はマイナーなEGFR変異陽性肺癌にアファチニブの適応を拡大しました。

 決して多くはない変異ですが、治療薬が決まっていると患者も家族も医療従事者も迷わなくていいですね。

 

 今回の記事で一番目を引いたのは、最後の一文でした。

 米国食品医薬品局はEGFR遺伝子変異の有無を問わず、プラチナ併用化学療法後に進行した扁平上皮がん患者にもアファチニブを承認しているようです。

 こうした使い方、LUX-Lung 8に基づいているのだと思うのですが、我が国ではちょっと考えにくいですね。

 

 

FDA Approves Afatinib for Previously Untreated, Metastatic NSCLC With Other Nonresistant EGFR Mutations

 

By The ASCO Post

Posted: 1/16/2018 5:56:28 PM

Last Updated: 1/16/2018 5:56:28 PM

 

 2018年1月12日、米国食品医薬品局(FDA)は承認された検査法で確認されたEGFR遺伝子変異陽性進行非小細胞肺がん患者に対する一次治療薬として、アファチニブの適応拡大(従来承認されていたExon 19およびExon 21変異に、今回新たにマイナー遺伝子変異陽性者も加える)を承認した。

 

 今回の承認は、LUX-Lung 2,3,6のいずれかの臨床試験に参加した患者のうち、Exon 19およびExon 21のいずれでもない非耐性EGFR遺伝子変異を有する進行非小細胞肺がん患者で、アファチニブによる治療を受けた32人を解析し、長期にわたる治療効果が確認されたことによる。遺伝子変異はサンガー・シーケンス法もしくはテラスクリーンEGFR RSQ PCRキットを用いて検索された。

 

 今回対象となった患者群の奏効割合は66%(95%信頼区間は47-81%)だった。奏効が確認された21人のうち、12ヶ月以上奏効が持続した患者は52%、18ヶ月以上奏効が持続した患者は33%に上った。

 

 20%以上の患者に認められた副作用は、下痢、発疹、爪囲炎、皮膚乾燥、皮膚掻痒、胃炎、食欲不振、嘔気、嘔吐だった。

 

 FDAは、2013年にはEGFR Exon 19もしくはExon 21変異陽性の進行非小細胞肺癌に対してアファチニブの適応を承認していた。また、2016年にはプラチナ併用化学療法後に進行が確認された扁平上皮癌に対しての適応追加を承認していた。