EGFR遺伝子変異陽性進行非小細胞肺がんに対し、EGFRチロシンキナーゼ阻害薬使用後に病勢進行に至った際、有望な治療選択肢の一つにアテゾリズマブ+ベバシズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル併用療法、いわゆるABCP療法(IMpower150療法)があります。 …
いわゆるEGFR uncommon変異に対する一次治療として、アファチニブが良さそうですよ、という報告です。 この事実自体は、以前から知られていました。 oitahaiganpractice.hatenablog.com しかし、EGFR uncommon変異にはEGFR-TKIよりもプラチナ併用化学療法か…
MALIPOSA試験はEGFR遺伝子変異陽性進行非小細胞肺がんの一次治療をどうするか、という筋立てでした。 今回のMALOPOSA-2試験は、EGFR遺伝子変異陽性非小細胞肺がんに対し、一次治療でオシメルチニブを使用して病勢進行に陥った後、二次治療をどうするか、とい…
2023年の欧州臨床腫瘍学会年次総会では、EGFRとMETに対する二重特異性モノクローナル抗体であるamivantamabの話題が多かったようです。 今回は、EGFR遺伝子変異陽性進行非小細胞肺がんに対し、amivantamabと第3世代EGFRチロシンキナーゼ阻害薬であるlazertin…
今日は肺がん診療とは直接関係のない、でも現代の肺がん薬物療法に関わる方には是非とも共有していただきたい、最近の私自身の辛い経験を記します。 この件に自分なりの気持ちの整理をつけるまで、診療実務以外のことに手を付ける気分になれませんでした。 …
RET肺がんの義父がセルペルカチニブを使い始めたのが2021年のクリスマス。 もうすぐ丸2年を迎えようとしています。 これまで過敏症症状、下肢深部静脈血栓からの重症肺血栓塞栓症合併などに悩まされました。 無増悪生存中、とはいきませんが、それでも2020年…
EGFRとMETに対する二重特異性モノクローナル抗体であるamivantamab、カルボプラチン+ペメトレキセドと併用することでEGFRエクソン20挿入変異陽性進行非小細胞肺がんの初回治療としての有効性が第III相PAPILLON試験で証明されました。amivantamabを上乗せす…
日本臨床腫瘍学会が認定するがん薬物療法専門医。 メイワ・・・いや、アリガタイことに、専門医は5年に1回の頻度で資格更新の試験を受けることになっていて、今回も一所懸命勉強しました。 そのため、完全にブログの更新を止めていました。 私のようなデキが…
街中で、金木犀の馥郁たる香りが漂い始めました。 1年の中でも、私が最も好きな時期のひとつです。 先日、切除可能非小細胞肺がんに対する周術期がん薬物療法のセミナーを視聴していて、興味深い話題があったので、感想を交えて書き残します。 術前ニボルマ…
II期、III期の非小細胞肺がん患者さんに対する周術期治療について検証したKEYNOTE-671試験について、興味深いインタビューがwebinerとして公開されていましたので、視聴しました。随分と意訳してしまいましたが、内容を簡単にまとめておきます。聞き手も話し…